2009年7月 9日 (木)

シュワルツコップのモーツァルト・オペラアリア集

相変わらず曇ったはっきりせぬ一日。仕事は週のうち二日休めることはめったにないけれど、昨年に比べれば天国みたいなもの。

今日はオケの練習日だが、行ってみて弦楽器中心の分奏日だということに気が付いた。しばらく次の友の会コンサートの話し合いに加わった後、文化センターを後にする。

P1010701 P1010705 今日は20世紀を代表する名ソプラノシュワルツコップの歌うモーツァルト・オペラアリア集を聴く。手持ちは米エンジェルのLPと国内盤LP。

1952年録音の、シュワルツコップ37歳の録音。個別のアリアではもっと優れた全曲盤もあるが、やはり気品のある凛とした歌唱は他の追随を許さぬものだ。

モノラル録音ながらも市場で常に現役であった名盤。
プリッチャード&フィルハーモニア管の伴奏も穏健ながら良い出来だ。

P1010703 P1010704 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、バルビローリ&ハレ管
によるステレオの再録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTubeは「ドンジョバンニ」から。シュワルツコップが歌う「ぶってよマゼット」

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2009年7月 8日 (水)

水野信行の「ロマンティッシュ・ホルンムジーク」

今年も健康診断の季節がやってきた。

昨年は一日平均睡眠時間4時間の日が半年近く続いた不規則な生活が祟り、コレステロールに加え血糖値も危険信号という惨憺たる結果。

再受診したかかりつけのお医者さんには「このままでは大変なことになりますよ」脅され、暮れにはダイエットに挑戦し、8キロの減量に成功したものの(外観はほとんど変わらなかったのが悲しい) 結局長続きはせず、4月以降はリバウンドのため全てがパァとなり逆戻り。
ここ数日仕事も落ち着き始めたので、再びダイエットに挑戦することにする。

先週、娘のピアノのレッスン合間に立ち寄ったブックオフで久しぶりにCDを購入。大不況の影響というわけでもないが、最近音盤購入の意欲が萎え実に二ヶ月ぶり。

P1010697 買ったのはバンベルク響で24年間首席ホルン奏者だった水野信行さんの「ロマンティッシュ・ホルンムジーク」。

ブラームスのホルントリオを中心に、シューマンの「アダージョとアレグロ」、デユカスの「ヴィラネル」などのホルン吹きには定番ともいえる名曲に加え、ビュッセルの「カントゥコール」やフランツ・シュトラススの「ノクターン」などの珍しい曲も入っている。

以前から欲しかったアルバムだが3千円を超える定価だったので、中古CDを気長に探していた。

P1010708 今日聴いたのはスペインのソプラノ、ビクトリア・ロス・アンヘレスの歌う、メンデルスゾーンやグリーグ、アイルランドの子守唄やお国もののスペインの歌を集めたアルバム。70年代に出ていた国内盤LPから。

美しくも心温まる穏やかな歌声に、澱んだ疲労がふっと消えていくかのようだ。フリューベック・デ・ブルゴスの振るオケも肩の力の抜けた良い伴奏を付けている。

YouTube はロスアンヘレス1989年のバルセロナリサイタルから

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2009年7月 6日 (月)

ノヴァエスのショパン

雨の一日、湿度は高いがさほど暑さは感じない。

P7060060 今日はブラジルの女流ピアニスト、ギヨマール・ノヴァエスのショパンを聴く。

米VOXの3枚組LPで、ソナタ第2番、前奏曲、ワルツ、練習曲を集めたもの。1959年プレスのモノラルLP.

この頃のアメリカのセット物LPによくあるオートチェンジャー対応のLPで、連続再生するために第一面の裏が第6面になっていたりしている。

ウィキペディアにはノヴァエスについて詳細な解説があるものの、自分の感想はこの記述には必ずしも同意しない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A8%E3%82%B9

確かな技巧、男性的な力強いタッチと黒光りするような艶やかな音色。歌い方はかなり個性的でアクの強いショパン。

この中では、小品よりもソナタのような曲にノヴァエスの本領が伺われるようだ。

YouTube は、ノヴァエスの思い出を語るブラジルのピアニスト、ネルソン・フレイレ。
演奏はノヴァエスの弾くグルック「精霊の踊り」、名演です。

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2009年7月 5日 (日)

パツァークの「冬の旅」

本日は一日出勤し明日の大きな会議の資料作りに追われる。
帰宅後聴いたのはシューベルトの「冬の旅」。

「冬の旅」は苦手な作品で、ホッターやフィッシャー・ディースカウらの名バリトン勢の演奏を聴いてもいまいちピンと来ない。
名盤の誉れ高いホッターの東京ライヴなど、そのあまりの暗さに聴いていて気が滅入るほど。

P1010693 今日聴いたのは、ワルターの歴史的名演「大地の歌」で知られるテノールのユリウス・パツァークにデムスのピアノというウィーンの音楽家によるもの。
手持ちはプライザー原盤の日本コロンビアのLP盤。1964年録音。
パツァークの演奏は、バリトン歌手が通常半音下げて歌っているこの曲を原調通りに歌っている。

この時のパツァークは66歳だったとはいえ高音域はかなり苦しい。
最初に聴いたときは、ある種投げやりの素人のようなヘタクソな歌いっぷりに愕然。

ところが聴いているうちに、このうらぶれた歌唱が「冬の旅」の楽想にぴったりと合っているような気がしてきた。
最後の「辻音楽師」など、凄い。
デムスの伴奏もよい出来だ。

しばらくは他の「冬の旅」は聴けなくなった。

P1010699 P1010700 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、バルビローリ&ハレ管の第1回録音の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTube は、フィッシャー・ディースカウの「冬の旅」から春のおとずれ

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2009年7月 4日 (土)

ストコフスキーの「ペトルーシュカ」

本日仕事は休みだが、法事に行く母や塾に行く娘を送ったり、明日の県知事選挙の期日前投票に行ったりとなかなか忙しい。夜はピアノのレッスンに通う娘二人を乗せ函南までニ往復。

P1010694 今日はストコフスキーが珍しくベルリンフィルを振った録音を聴く。曲はストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」と「火の鳥」の二つの組曲。

1955年のベルリンフィル初のステレオ録音だという。 米キャピトル原盤の国内のセラフィムの廉価盤LPで、もう30年ほど前に発売されたLPだ。

音は非常に鮮明、「ペトルーシュカ」は、第1部のロシアの踊りから始まり、第3部の「ムーア人の部屋」はごっそりカット。第4部も仮装した人々の所で終結という、はなはだ不可解な抜粋版。
だがベルリンフィルの完璧で重厚なアンサンブルはやはり見事なもの。各所に手を加えたストコフスキーの指揮に十二分に応えている。       

P1010695_3 似たような抜粋は、ストコフスキーの後任としてフィラデルフィア管指揮者になったオーマンディの旧録音もそうだった。

ただしこちらは第1部は全て演奏している。
オーマンディーの再録音は1911年版のオリジナル全曲。こちらは4管の大編成にさらにオーマンディーが手を加えたゴージャスな演奏。

P1010696_2 実演では、フェドセーエフが全盛期のモスクワ放送響を率いて来日した時の凄演が思い出深い。

YouTube は、ゲルギエフ&ロンドン響による「ペトルーシュカ」第4部

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2009年7月 2日 (木)

マッケラスのミヒャエル・ハイドン

N_photo2 昨日は、場所は職場近くの「九十厨」でちょっと早めの暑気払い。http://www.kujyuukuri.jp/index.html
メニューも豊富で比較的リーズナブルな人気店だ。

女性の参加が多かったのでそれなりに華やかに盛り上がり、そのまま近くの居酒屋へ二次会へ突入。三次会まで付き合う内に参加の年齢層はしだいに高くなり、帰宅は1時過ぎ。久しぶりに午前様となってしまった。

明けて今日は朝から雨。遅くなったわりには酒量はさほどではなかったので二日酔いにならず。普段と変わらぬ時間に目が覚め出勤。
職場ではいつもと変わらぬ日常の業務が粛々と進む。

本日のオケの練習は、年に一度の役員改選と会計報告のある総会だが、夕方あたりから仕事が怪しげな気配となってきたので、欠席の可能性有りとの連絡をしておく。結局帰宅は9時近くで参加デキズ。

P1010691 今日は没後200年のヨゼフ・ハイドンの弟、ミヒャエル・ハイドンの交響曲を聴く。
演奏はチャールズ・マッケラス指揮のイギリス室内管による独アルヒーフのLP。

モーツァルトが序奏を書き加えて発表したために、一時モーツァルトの交響曲第37番とされていたト長調交響曲や、トルコ風の趣の交響曲など、古典派のキチンとした様式の中に兄のヨーゼフとは違った個性の光る名品の数々。

40曲前後の交響曲を書いたと言われるミヒャエル・ハイドンの作品には、未だ知られざる名曲が眠っているようだ。

YouTube はモーツァルトの交響曲第37番の序奏と、モーツァルトの遺作「レクイエム」から断片として残されていたアーメン がモンダーが補筆したもの

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2009年6月30日 (火)

スタインバーグの「春の祭典」

6月も最後の日だが梅雨は上がる気配もなく、今日は一日おきの雨。

昨日は朝早く起きて枯れてしまった庭の白樺を切った。高原の代表的な樹木なだけに温暖な沼津で育つのか心配していたのだが、苗から育てて20年目にして枯れてしまった。ここ数年葉の数が減り、衰弱ぶりが目立っていたが、枯れた原因はわからない。平均気温が上昇したからかもしれない。

ある会報に投稿されていた「虚心坦懐力」という言葉が気になった。

「虚心坦懐」(心にわだかまりを持たず、素直でさっぱりした気持ち。無心で平静な心境。偏見がなく、心を開いていること。 )

虚心坦懐力を身につけるべき時期は四十代。人は四十代くらいから厄介な人間になってくる人が増えてくる。五十、六十と共に厄介度も加速。ターニングポイントは、四十五歳くらい。五十代くらいまでに虚心坦懐力を身につけるようにしておかないと、人から相手にされない老年を迎えることになる。という趣旨だった。

自分を含め、身の回りを見渡す時、あまりにも的を得た言葉に深く考えさせられました。

P1010690 今日は、林さんのHP「Kechikechi Classics」http://kechikechiclassi.client.jp/
で絶賛されていたスタインバーグの「春の祭典」。

何年か前に聴いたはずだが、どんな演奏だったのか思い出せなかったので聴いてみた。米キャピトルのLPで、オケはピッツバーグ響。
50年代半ばのモノラル録音。

50年代といえば「春の祭典」の録音はさほど多くはない時代だが、高性能のオケをフル回転させたドスの効いた重量級の名演だ。

モノラルながら録音は生々しいくらいに鮮明。充分な奥行きを保ちながら怒涛の如く響くオケの音が素晴らしい。

YouTube はブーレーズの「春の祭典」

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2009年6月28日 (日)

マゼールのヴァイオリン

久しぶりの日曜休みは一日雨。娘二人が期末試験を控え、家で大音量で音楽が聴くことが出来ない。

P1010689 とはいえ貴重な休日だし雨振りで畑作業もできず、そーっと小音量で聴いたのは、ロリン・マゼールの弾き振りでモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3、5番。オケはイギリス室内管のEMIのLP、1970年録音。

10代でアメリカのメジャーオケの大部分の指揮をしたという天才少年だったマゼールはヴァイオリンも達者で、ピッツバーグ大学の学生時代にピッツバーグ響でヴァイオリンも弾いている。

1970年頃までのマゼールの指揮は、有り余る才能が生のまま迸り出るような過激な演奏をすることがあった。

ヴァイオリニストとしてのマゼールは、ロマンティックな動きと意外な所で装飾音を掛けたりしているが、線が細く借りてきた猫のように大人しい。

指揮者の時とは異なるマゼールの意外な一面を垣間見た一枚。

YouTube は1999年ニューイヤーコンサートでヴァイオリンを弾くマゼール

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2009年6月27日 (土)

RZレーベルのクセナキス

梅雨の切れ目の快晴日和。各地で真夏日を記録したそうだが、本日一日冷房の効いた職場にこもりきりで日中の様子は判らずじまい。

今日は、最近疲れ気味の脳を撹拌するかのような、ギリシャの現代作曲家クセナキスの音楽を聴く。

P1010686 手持ちは60年代から70年代前半までのクセナキスの代表作を集めたRZレーベルから出ていたCD2枚組。
演奏は、タバシェク、コンスタン、ブリュックらがケルン放送響やフランス国立放送フィルなどを振っているライヴ録音が中心だ。

昨年静岡で聴いた「ノモス・ガンマ」を始めとして「テルレテクトール」「シルモス」「アコリプシス」その他オーケストラ作品6曲に、「クリュニのポリトープ」「ペルセポリス」などの電子音楽がずらりと並ぶ。

いずれも気軽に聴き流すような曲ではないが、虚心にこの壮大な音響に身を委ねると、一定の法則で変化していく音の流れが見えるような気がするから不思議なものだ。
だが50分を超える「ペルセポリス」のような曲は、正直なところ苦痛です。

P1010644 お口直しに、ラヴェルの弟子ロザンタールが同じパリのオケ、オペラ座管を振ったラヴェルの「クープランの墓」「道化師の朝の歌」を聴く。聴いたのは手元に何種類かあるうちのVEGAのLP。

あぁ、やはりこちらの方が日常の音楽。

P1010685 P1010684 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、コリンズ&ロンドン響
の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTube はクセナキスの「シナファイ」。指揮は昨年静岡でノモス・ガンマを振った井上道義

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2009年6月25日 (木)

プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」、

今日は今月のひとつの山場、外部委員を招いての会合だった。内容は事前の根回しが効き、こちらのペースで進み無難な出来。午後に別件でひと波乱があっったがまずは充実した一日。

そんなわけで、比較的軽い気分でオケの練習に参加する。先週休んでしまい楽器に触れるのが二週間ぶりのため、前半のモーツァルトは敬遠して別室でたっぷりウォーミングアップ。

参加した後半の合奏は、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」から「モンタギュー家とキャピュレット家」の初見大会。プロコフィエフのこの手の曲は練習していて実に面白い。

P1010682 このプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」は、世界初演をおこなったバレエ団を沼津に招いたことがある。
演奏はチェコ国立ブルノ歌劇場バレエ団と管弦楽団で2001年7月18日公演。

大編成のオケが、沼津のホールの狭いオケピットにびっしり並んだ風景は壮観だった。

このチェコ国立ブルノ歌劇場は、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」の世界初演が行われた由緒あるオペラハウスで、確か初演当時の独特の版だったような気がする。オケもバレエも荒削りながら気合の入った名舞台だった。

というわけで今日は、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」を聴いた。

P1010681 最初は、プロコフィエフとペテルブルク音楽院で机を並べて共に学んだエフレム・クルツ指揮のフィルハーモニア管。

来日時に、在京オケのメンバーから練習の厳しさで「鬼のクルツ」と恐れられたバレエ音楽の権威のプロコフィエフ。リズムのキレはさすがだが、いささか無国籍な演奏でクルツとしてはいまひとつ。

もう一枚は、アンチェル指揮のチェコフォルのスプラフォン盤。これはもう購入してから30年になる国内盤LP。

P1010680 全盛期のチェコフィルの威力に圧倒される一枚。

巨大な音塊が鳴り響く「モンタギュー家とキャピュレット家」の凄絶な演奏は一度聴いたら忘れられない。未だにこれ以上の演奏を聴いたことがない。

YouTubeはパリ・ナショナルオペラの「モンタギュー家とキャピュレット家」

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