2019年5月20日 (月)

アモイヤルとパレーのスペイン交響曲

5月も後半、西から天気は大きく崩れ屋久島からは大雨の驚きの映像が入ってきた。

夕方から雨。

 

今日はなじみのクリニックで定期健診。
3月後半からの宴席の連続が祟って血液検査の値は最悪。

 

今回の定演の曲目「スペイン交響曲」を聴く。

演奏はフランスのヴァイオリニスト、ピエール・アモイヤル

伴奏はフランスの指揮者、ポール・パレー。
手持ちはエラートの外盤LP.

 

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・スペイン交響曲 ニ短調 作品21
・ノルウェー狂詩曲
 
 ピエール・アモイヤル(ヴァイオリン)
 ポール・パレー 指揮
 モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団
 
 1972年10月録音

 

自分はこの曲の熱心な聴き手ではなく、このレコードを購入した理由はパレーの比較的新しい録音だという理由。

ポール・パレーはドビュッシーやラヴェルとも親交のあった大指揮者。

 

アモイヤルは12歳でパリ音楽院一等賞。

 

その後渡米しハイフェッツに5年間師事。
ハイフェッツには非常に高く評価され、ヴァイオリンを買い与えられたほど。

 

 

この演奏は、芯の強いピシッとした美しい音色に抜群のテクニック。

とても23歳のデビュー録音とは思えない。

ADFディスク大賞受賞盤。

 

ポール・パレーの伴奏はソロ以上に見事だ。

第5楽章序奏で、下を支えるホルンのリズムをさりげなく微妙に遅らせていきながらヴァイオリンのソロに受け渡すところなど、自分が今この曲を吹いているだけにパレーの譜の読みの深さがよくわかる。

 

アモイヤルもパレーから学ぶことが非常に多かったに違いない。

この時点でパレーはなんと86歳。

 

この巨匠にがっぷり組んでいる若き日のアモイヤルも凄い。

 

以前聞いた時はこれほどの演奏だとは思わなかったが今回ffrrカーヴで聴いて印象は一変した。

 

ヴァイオリン協奏曲第3番を改作した「ノルウェー狂詩曲」も白熱の名演だ。

パレーの名指揮でオケの技量が数倍にも跳ね上がったかのよう。

 

Youtubeはアモイヤルのヴァイオリンでドビュッシーの歌曲「美しき夕暮れ」

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2019年5月19日 (日)

タンゴ・プロジェクト

 

晴れ、一時雨がぱらついたけれども爽やかな良い天気。

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日曜の朝、ポコとの散歩の風景。

遊休農地にポピーが満開だった。

 

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今日は家内の親戚の法事。

 

奇しくもお寺の永明寺はシベリウスと親交のあった外交官、市河彦太郎の眠る場所。

親戚の墓参りの合間にあたりを見回すと市河家の墓所はすぐわかった。
墓地の入り口の初代市長を輩出した和田家の墓所のすぐ近く。

 

法事の後は親戚一同で老舗割烹「はやし家」で昼食。

 

ここは天麩羅が有名で、落ち着いた和風の店内に高級感が漂い良い雰囲気。
だが今の時代、いろいろと苦労されている様子。

ラーメンがメニューに入っていたのには驚いた。
これも時代の流れなんだろう。

 

 

家内の身内なので、この時だけしか顔を合わせない親戚が半数ほど。

それでもお酒が入りにぎやかな雰囲気だ。

昼間の酒は良く効く。

 

家内の運転で家内の両親と帰宅。
そのまま爆睡。

 

夕方目が覚めて聴いたのはタンゴ。

 

米ノンサッチのLPで「タンゴ・プロジェクト」

 

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現代の3人の演奏家たちによる1981年録音。

 

アコーディオンとピアノとヴァイオリンという素朴なスタイル。
タンゴの原型の姿を再現したもの。

 

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ウィリアム・シンメル(acd)
マイクル・ザール(p)
スタン・クルディス(vn)

 

ラ・クンパルシータ、エル・チョクロなどの有名曲を集めたアルバム。

 

タンゴの全盛期は1920年代から40年代頃らしい。
この頃に偉大な音楽家たちが輩出している。

 

ダンスはともかく、今、タンゴの音楽を日常に聴く人たちは少ないように思う。

 

でも、このちょっぴり官能的で憂いを含んだ大人の雰囲気は素敵だ。

Youtubeはタンゴの名曲「エル・チョクロ」 、ダリエンソの名演

 

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2019年5月18日 (土)

本日の練習、あと2週間

曇りのち晴れ、今日も風が強い。

 

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庭先に咲いている白い花。

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名前は忘れてしまいました。

 

木曜夜はオケの練習日だった。

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場所は沼津市民文化センター小ホール。

 

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曲はフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」とサン・サーンスの交響曲第3番。
定演本番まであと2週間余り。

 

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難曲サン・サーンスの頂は未だ遥か彼方。

沼響の挑戦は続く。

 

ホルンに待望の入団希望者があった。

大学オケでホルンを吹いていたという新卒のバリバリの好青年。

 

娘が転勤で退団してしまったので久しぶりの明るい話題。

 

Youtubeはサン・サーンスの交響曲第3番、バレンボイムの指揮

 

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2019年5月17日 (金)

沼津市立図書館 市河彦太郎展

晴れ、西風吹く金曜日。

 

連休前に転倒して両手を地面についてしまった時に手を傷めたらしい。
左手の痛みがひどくなったので家の近くの整形外科に行ってみた。

 

肩の痛みもあったので肩から手の先までレントゲン撮影。
ドクターの見立てでは骨に異常はないとのこと。
ただ左手の前腕骨と手骨の間の軟骨を傷めた可能性があるらしい。

 

軟骨はレントゲンに写らない。
肩はいわゆる五十肩。
筋肉をほぐす体操の説明書と湿布薬をいただいて終わり。

 

ともあれこの程度でよかった。

 

 

大作曲家シベリウスに最も親しく接した日本人。


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沼津出身の外交官、市河彦太郎を紹介する展示を沼津市立図書館で開催中です。

 

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市河彦太郎は初代フィンランド公使にして作家の有島武郎や芹沢光治良をはじめ多くの文化人とも交流がありました。

 

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今回彼が赴任先の国々で入手した20世紀初頭の貴重な洋書1200冊余りの中からセレクトして初めて紹介。

 

他に樺太視察での絵日記やご親族から提供された写真など。
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この展示には自分も関係していて、市河彦太郎のご親族の方と親しくお話も伺うこともできました。
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洋書については非常に珍しいものばかりでシベリウスとの関係も紹介しています。

 

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5月26日まで。

 

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市河彦太郎 略歴

 

旧制沼津中学校卒業 在学中に一級後輩の芹沢光次良とともに同人誌「たんぽぽ」を主宰。
東京大学法学部卒業
外交官として天津、シカゴ、カルカッタ、ヘルシンキ、ロンドンへ赴任。
昭和12年、フィンランド政府より「コマンドール=ローズ=ブランシウ勲章」を授与される。
外務省文化事業部第三課長、同第二課長の後イラン特命全権大使。
昭和21年4月、森田豊寿の衆議院議員選挙の応援演説中に倒れ急逝。享年50歳。

 

日本の文学書を「たんぽぽ文庫」と称して赴任先の海外の図書館に寄贈している。
芹沢光治良の小説「人間の運命」に出てくる外交官石田のモデル。

 

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Youtubeはシベリウスの交響曲第5番から、P.ヤルヴィ指揮ベルリンフィル

 

 

 

 

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2019年5月14日 (火)

レコードをたくさんいただきました

5月半ばの火曜日は朝から雨。

 

4月から環境が変わり平日休みが増えた。


月曜は狩野川河川敷で有志が集まりバーベキュー大会

 

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整備された階段状の場所で用具も借りての集まり。

 

 

平日でもあり会場は他に誰もいない。
適度な川風、カワウが目の前で川魚を咥えている。
片手に缶ビール。

 

 

 

 

 

かつて市内のホールで数々の演目のプロデュースをしていた方から突然のお手紙をいただいた。

 

 

この方とは2年前に市内の洋食屋で偶然会って、数々のアーティストを招聘したときの苦労話や裏話を聞いて以来。

 

 

 

 

文面の内容は、自分が抱えているクラシックのレコードをもう残された時間も少ないので私に譲りたいとの事。

 

 

この種の話は最近続いていて、2年前にはかつてわが社の最高幹部だった方からアルゼンチンタンゴのLPをいただいている。

 

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自分も若くはないのでこれ以上増えても・・・・

 

という気持ちとどのような内容かなという好奇心との間で心は揺れ。

 

結局伺うことにして直接ご自宅まで行ってみた。

 

部屋には民芸品や著名な芸術家の方々との写真など・・・・

 

文化の香り漂う素敵なお住まいだった。

 

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LPコレクションは500枚ほど、それがほとんどモーツァルトに特化した見事なコレクション。

 

モーツァルト以外では朝比奈隆のブルックナーのかなりまとまった数。

 

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朝比奈隆唯一の録音である交響曲第0番も録音もあり。

 

その他ヌヴー、カザルス、コルトーら往年の演奏家たちのオムニバス盤など。

 

 

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珍しい作品も多くケッヘル番号のある作品はほぼ全部揃っているのが圧巻。

 

それがモーツァルト全集の類で一括購入の形で揃えるのではなく、それぞれの曲について厳選しながらコツコツと1枚ずつ集めているのが凄い。

 

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ピアノソナタはリーリー・クラウスの2種の全集と内田光子の全集。
珍しい作品までも網羅したワルター・クリーンの全集など。

 

ピアノソナタだけで4つの全集。

 

こんなに詳しい方だったとは、と尊敬の念と驚きながらお話を伺うと、
このLPの大部分は叔父の持物だという。

 

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結局自分の手持ちとダブルもの以外はいただくことにした。

 

 

でも置き場所に困った。

 

家人の怒りの表情が頭に浮かんできた。

 

・・・・・・・・・・どうしよう

 

 

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2019年5月12日 (日)

本日の練習、裾野でみっちり長時間

各地で最高気温25度を超えいよいよ夏の到来近し。

 

今年もやってきたツバメは卵を抱いて巣に篭りきり。

例年この時期には何羽かのヒナが孵って賑やかになるのだが。
今年は遅いようだ。

 

 

庭の工事は最後の植木職人が入ってようやく完成。

縁石部分についてはは自分が少しずつ日曜大工で積み上げるつもりで、材料屋を見たり 図書館で関係する本を借りたりしたけれども、植木屋の社長に相談しているうちに段々とやる気が失せてきた。

 

結局庭木の植え替えのついでにお願いすることに。

 

工事の模様を見学したところ重機が入ったり石の余計な部分を削ったり、 これではとても自分の手に負えない。

 

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そして昨日土曜日もオーケストラ。

横島先生の指揮で午後から夜の9時まで。

 

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場所は裾野市民文化センター多目的ホール。

 

ここは天井が高く響きも良く練習しやすいホール。
吹いていて気持ちが良い。

 

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途中休憩をはさんで7時間になんなんとする長時間、

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今回は細かな部分まで踏み込んだ練習ができた。

 

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沼響の練習も定演に向けていよいよ佳境。

 

YoutubeはP.ヤルヴィ指揮のサン・サーンス

 

 

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2019年5月10日 (金)

本日の練習、木野雅之先生との初合わせ

週の半ばに涼しくなったのが本日東京は真夏日。
ここ沼津も25度を越えた。

朝、南海トラフ推定地震域の西の端あたりの宮崎沖で比較的大きな地震。

 

昨日木曜日はオーケストラ。

本番でソロを弾いていただく木野雅之先生との初合わせだった。

 

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曲はラロのスペイン交響曲。

先生はミルシュタイン、ギトリス、リッチという世界を代表する偉大なヴァイオリニストに師事されている。

 

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豊かで柔らかく美しい音色はミルシュタインと共通した響き。

 

そしてルージェロ・リッチ譲りの余裕のテクニック。

しばし聴き惚れてしまった。

 

沼響はまだまだの出来。

 

練習後半のフォーレは降り番なので、木野先生を駅まで送ることになった。

練習よりも緊張気味で車を運転。

ちょうどカーステレオに往年のヴァイオリニストたちのオムニバス盤が入っていて、
ティボーの演奏が流れている。

 

きさくな先生と短い間にいろいろと世間話。

 

あえて音楽の話はしなかった。

 

Youtubeは木野先生の南リアス線基地での復興支援コンサートから、ヘンデルのヴァイオリンソナタ

 

 

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2019年5月 8日 (水)

オーマンディーとチェリビダッケのプロコフィエフ

空前の大型連休も明けて令和の世も本稼動。
今日は朝から涼しい一日。

連休中に何日か仕事に出ていたので昨日は休み。

 

午前中に銀行に行くと、今まで経験しなかったような混雑。

駐車場には誘導係の行員まで出ている。
案内する若い男女の胸には研修の名札。

今年新しく入ったばかりの行員たち。
生き生きと働く若者たちの姿はキラキラと輝き眩しいほど。

 

自分も心機一転、新たな時代とともに新鮮な気持ちで日々を過ごしたいもの。

 

今日はプロコフィエフの古典交響曲を聴く。

聴いたのはオーマンディーの2種の録音とチェリビダッケの演奏。

 

オーマンディーにはモノラルとステレオでそれぞれ2種のスタジオ録音がある。

 

・1946年10月13日
・1955年12月18日
・1961年3月26日
・1972年1月12日

 

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最初の3種米COLUMBIAそして最後はRCAへの録音。
いずれもオケは手兵フィラデルフィア管弦楽団

 

手持ちは1955年と1961年の録音。

55年録音は日本コロンビアの10インチ盤。

61年録音はCBSソニーが出していた廉価盤LP。

 

若い頃から晩年まで、比較的芸風の変化が少なかったオーマンディーだが、 この2種の演奏の印象はかなり異なる。

1955年は凝縮されたオケの響きに厳しさすら漂う緊張感に満ちた演奏。

 

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対して1961年はオケを豊麗に鳴らし切った壮大な演奏、ゴージャスな分幾分楽天的に聞こえる。
テンポも多少遅くなった。

 

スコア片手に聴いたわけではないが、いずれもオーケストレーションに手を加え編成もかなり拡大しているようだ。

ソリストの力量とオケ全体の精度では明らかに1955年盤に軍配が上がる。

 

55年盤のフィナーレでの一糸乱れぬ弦楽器群のアクロバット的な妙技は凄い聴きもの。

 

いずれもEQカーヴはコロンビア。

 

日本コロンビアの10インチ盤にカップリングされているカバレフスキーの「道化師」組曲も素晴しい名演だ。
そしてもう一枚プロコフィエフ。

 

チェリビダッケ若き日のベルリンフィルとの録音。
手持ちは東芝が出したLP.

 

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チェリビダッケの希少なスタジオ録音のひとつ。
1948年の録音。

チェリビダッケの古典交響曲は何種か残されていて、リハーサル付きの映像まで出ている。

このベルリンフィルとの演奏はキビキビ溌剌とした良い演奏だが、惜しむらくはオーマンディーの演奏を聴いた後。

 

オケの性能が段違いで、この頃のベルリンフィルが戦争の痛手から癒えていないことがよくわかる。

EQカーヴはOld78。

 

Youtubeはチェリビダッケのプロコフィエフ、リハーサル

 

 

 

 

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2019年5月 6日 (月)

ネット不通、そしてマズアの「新世界より」

連休最終日、昨日今日と国道の渋滞はなし。
長い休みで日本国民連休疲れか。
自分は本日仕事。

 

土曜日帰宅後にネットが全く使えなくなってしまっていた。

カミナリの影響で瞬電があったのでその影響らしい。
風呂のスイッチも電源が落ちていた。

回線終端装置の電源を入れなおしたり初期化して再設定してもだめ。
インターネット接続ができない。

 

夜遅くまで四苦八苦、やむなくNTT西日本の24時間サポートに電話すると、
「契約解除されているのでサポートできません」という女性のすまなそうな声。

 

「????」

 

そうだった・・・・

数年前にドコモに切り替えたのであった。

いろいろ再チャレンジしてもダメ。
時計を見たら12時を回っていた。

どうも冷静さを欠いているようなので、一旦頭を冷やして翌日再トライ。

とりあえずタブレットからLTE接続でブログ記事をアップ。

 

日曜日にドコモのサポートへ電話した。

 

いろいろと担当の方と2時間近く試行錯誤の末、結局回線終端装置を交換することになった。

本日帰宅後に装置を交換。 そして再設定で無事復旧。

 

ネットなしの不便さを痛感した二日間。

 

音楽はクルト・マズアの「新世界より」。
手持ちはTeldecの外盤CD。

 

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Symphony No. 9 In E Minor, Op. 95, "From The New World"
Slavonic Dances*
Dumka, Op. 72, No. 2 5:33
Sousedská, Op. 46, No. 6 4:55
Furiant, Op. 46, No. 8

 

Kurt Masur ‎
New York Philharmonic*,

 

Recorded at Avery Fisher Hall, New York, October 17, 1991. Live recording.
Recorded at Avery Fisher Hall, New York, November 1991.*

 

「新世界より」は以前100種類ほどの演奏の聴き比べをしたことがあり、
以後食傷気味になってしまい聴く気持ちが萎えてしまっていた。

 

このCDは以前ハードオフで108円で見つけそれっきり聴くこともなく放置していたもの。

 

 

マズアはかなり以前にゲヴァントハウス管との来日公演を聴いた。

場所は東京文化会館。

あいざーまん氏の「海外オーケストラ来日公演記録抄」によると

1983年11月18日

 

曲はブラームスの交響曲第3番とマーラーの交響曲第1番「巨人」

 

演奏ではブラームスでの渋いオーケストラの音色が印象に残っている。
だがオケはかなり疲弊していて「巨人」では雑な演奏になっていた。

公演記録を見ると10月下旬から仙台から鹿児島までほぼ毎日のかなりの強行軍。
聞いた日はその最終公演。

長い楽旅にオケも指揮者も日本に飽きていたのかもしれない。

 

今日聞いたのはニューヨークフィルハーモニックとの演奏で、1991年10月、マズアがニューヨークフィルの音楽監督に就任して2ヵ月後の録音。

その前年に旧東独逸は消滅している。

 

東独逸楽壇の中心的な存在だったマズア。

国家崩壊時の現体制を見限った鮮やかな転身ぶりとその後のニューヨークフィルの音楽監督就任については、いろいろと取り沙汰されたけれど実際のところはよくわからない。

とにかくすごい政治力の持ち主なんだろう。

 

このころアメリカのメジャーオケの音楽監督は、ニューヨークフィルハーモニックのほか、フィラデルフィア管はサヴァリッシュ、クリーヴランド管のドホナーニ、ヒューストン響のエッシェンバッハと、ドイツ系指揮者の音楽監督が多かった。

 

 

そしてこの演奏、聴いてみるとすっきりと美しく、それでいて風格と壮大さも感じられる安定した仕上がり。

曲の良さをストレートに伝える名演だと思う。

 

第一楽章序奏のホルンと第2主題呈示部最後(153,161小節)と再現部(374、382小節)で現れるフルートと弦楽器の同じ主題の繰り返しはスプラフォン新版。

新版で通すのかと思いきやどうも古いジムロック版と同じような箇所もある。

要するに使用譜面はいいとこ採りの折衷版。

 

この曲の初演は1893年12月16日、カーネギーホールにて、アントン・ザイドル指揮、ニューヨークフィルハーモニック協会管弦楽団。

作曲者立会いの初演オケなので、通常の譜面に書かれていない初演時のドヴォルザークの指示など、ニューヨークフィル独自の伝承が残っている可能性も否定できない。

 

第3楽章の突然のティンパニーの強奏などは今まで聴いたことのない解釈だ。

youtubeはマズアの「新世界より」

 

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2019年5月 4日 (土)

「アンジュール」のグレン・グールド

晴れのち午後から雹混じりの雷雨の土曜日。

 

火曜日までは気温は低く灯油を買い足りしていたのが5月に入ってから天候が激変。
本日は夏日に迫る気温。

 

午後からは大粒の氷が降ってきた。
そしてカミナリと雨。

 

娘は海老名周辺で雷雨の中で野外ライヴに出演。

 

大型連休一週間が経過。

全国的に渋滞、わが家近くの国道も伊豆方面、沼津港方面に向け上下線とも滞り気味。
見ると県外ナンバーの車ばかり

 

空前の長休み、その上改元の浮かれ気分もあって皆さんとにかくどこかに出かけようという気分になっているのかもしれない。

 

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ショートムービー「アンジュール」のサウンドトラックを聴いた。

 

これはベルギーの絵本作家ガブリエル・バンサン作の代表作「アンジュール・ある犬の一日」をアニメ化した作品。

 

「アンジュール」はエンピツで書かれたデッサンのみの文字のない絵本。

 

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車から投げ捨てられた一匹の犬が必死に車の後を追うシーンから物語は始まる。

 

この物語をアニメ化するにあたって音楽はグレン・グールドの演奏が使われた。

 

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プロデュース:多賀英典
監督:二階 健
音楽:グレン・グールド
メインテーマ曲:アヴェ・マリア(バッハ〜グノー)
/宮本笑里×グレン・グールド×坂本龍一
選曲監修:宮澤淳一

 

01ピアノソナタ ホ短調op.7 (グリーグ)

02ピアノソナタ第13番変ホ長調op.27-1「幻想曲風ソナタ」 (ベートーヴェン)

03平均律クラヴィーア曲集第1巻
         ~前奏曲とフーガ第22番変ロ短調BWV867 (J.S.バッハ)

04アヴェ・マリア (ショートムービー「アンジュール」メインテーマ曲)
(J.S.バッハ、グノー)

 

グレン・グールド(P) (4)宮本笑里(vn) 坂本龍一(syn)

 

この作品のメインテーマとなったグノーのアヴェ・マリアは、グールドの弾く平均律クラヴィーア曲集第1巻第1曲のハ長調の前奏曲の演奏に、宮本笑里の弾くヴァイオリンと坂本龍一のシンセサイザーをかぶせている。

 

ただしグノーの「アヴェ・マリア」とバッハの原曲では小節数が異なるため、グールドの演奏をコンピューター解析して足りない部分を新たに合成して自動ピアノで演奏させている。
したがってこの曲のみグールド独特の歌声は聞こえない。

 

グリーグのピアノソナタはグリーグ20代の作品。

これが非常に良い。

 

叙情小曲集のようなローカル色はあまり感じられず、ベートーヴェンのピアノソナタのような構成のがっしりした聴き応えのある曲。

あまり著名な曲ではないが演奏の良さで聞かせる。

 

スコットランド系のグールドの母は作曲家グリーグの遠縁だという。

 

「アヴェ・マリア」はさらっと聴くと合成加筆された部分はわからない。
が、やはり音楽だけではグールドの個性が際立っている。

 

Youtubeはグールドの弾くグリーグ、ピアノソナタ

 

 

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