« インフルエンザ猛威をふるう | トップページ | スヴェトラーノフの「春の祭典」とボールトのヘンデル »

2006年1月26日 (木)

大野和士のチャイコフスキー

P1260004インフルエンザも峠を越え、熱も下がってきた。仕事は今日も休んでしまったが、音楽を聴く気分にはなってきた。メインのオーディオルームはCDプレーヤーが固まってしまうほどの寒さなので、枕元のCDプレーヤーからヘッドフォンで聴く。CDプレーヤーはマランツのCD72、ヘッドフォンはゼンハイザーのHD414。これが黄色いパッドのおもちゃのような外観ながら、素晴らしい装着感と音質で気に入っている。

CDを取りに行くのも億劫なので、そばにあった娘が聴いていたCDを聴く。チャイコフスキーのおなじみの名曲集で、「白鳥の湖」「くるみ割り人形」の二つの組曲とイタリア奇想曲のカップリング。大野和士指揮のブラチスラバ放送響というもの。オーストリアのT-raxというレーベルのCDで1998年頃の録音らしい。

いささか小さくまとまりすぎの感もあるが、各楽器のバランスが良く、すっきりとした爽やかな曲運びが病中の今の自分には心地よい。ただし大きな編成部分で急にリズムが重くなるのはオケの性能の限界か、響きの良いホールに救われている部分もあるとはいえ、アンサンブルの危うさも散見される。特にイタリア奇想曲のタランテラ。

このCDはかなり低予算で制作されたCDのようで、「くるみ割り人形」ではなんとチェレスタの代わりにピアノが使われていた。これには聴いていて指揮者が気の毒になってきた。
さらにCDのパッケージを見て思わず目を剥いてしまった。
そこにはA.Scholz Musikforderungの文字。このショルツという人は、安い音源を買い取って自分の名や架空の指揮者の名を付けたCDを売りさばいていた人だ。

|

« インフルエンザ猛威をふるう | トップページ | スヴェトラーノフの「春の祭典」とボールトのヘンデル »

音盤視聴記録」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大野和士のチャイコフスキー:

« インフルエンザ猛威をふるう | トップページ | スヴェトラーノフの「春の祭典」とボールトのヘンデル »