ブールの「子供と魔法」
ここ数日は暖かな日が続いたが昨日の午後から雨が降ってきた。また寒くなりそうだ。
インフルエンザは完治したものの、なぜか体に力が入らぬ毎日が続く、休み過ぎで体がなまっているだけもしれない。
ラヴェルの歌劇「子供と魔法」を聴く。エルネスト・ブールの指揮、フランス国立放送局管弦楽団と合唱団、そしてフランス人の歌手たち。米コロンビアのモノラルLPで1947年録音。現在テスタメントからCDでも出ていて容易に入手できる。
ブールといえば南西ドイツ放送交響楽団を振った近現代音楽のシャープな名演の数々が思い浮かぶ。同じ年のジャン・フルネと並ぶフランスの名匠のラヴェル。
実に明晰な演奏。オケをきちっと整えながらも合唱や歌手のアンサンブルはかなり自由に流しているようだ。古い録音の中から個別の楽器が明快に浮かび上がってくる。古き良き時代のフランス管楽器の伝統を伝えるのソロ奏者たちの魅力的な音色も嬉しい。
歌手では古時計役のYvon le Marc'hadourのとぼけてシニカルな歌いまわしが絶妙。他の歌手たちも粒揃いだ。
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