アンセルメの田園
昨晩、先週一緒に痛飲した職場の上司が倒れ病院に運ばれてしまった。病名は急性膵炎、暴飲暴食が引き金となるらしい。
病気の一因が自分にもあるような気がして病院へ見舞いに行く。
恐る恐る病室を覗くと、いつもの元気な顔がそこにあった。幸いにして軽かったらしい。
しばらく絶食だが6日ほどで退院できるとのこと。よかった。
今日はアンセルメの「田園」を聴く。デッカから出ているCD全集中の一枚。
明るく軽いアンセルメのベートーヴェン演奏は、ドイツ風の重厚なベートーヴェンが主流であったこの録音当時は注目されることはなかった。LP時代に国内盤で出たのは「田園」と「第九」ぐらいだったと思う。
今聴いてみると透明で見通しの良い響きと、すっきりとした解釈が古楽器オケの響きを連想させる。新鮮味のある演奏でなかなか良いと思う。第2楽章のフレンチタイプのファゴットの響きとクラリネットとフルートの色彩豊かな対話も実に美しい。一幅のパステル画を見るようだ。この全集中では、活気溢れる推進力に満ちた第2番と並ぶ名演。
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コメント
LP時代1000円盤2枚組で「第九」+「第7/8番」ありましたよ。でも、そんな演奏だったか、記憶がないんです。全集欲しいところだが、なんせ少々苦手な作品でして、未聴CDもたくさん残っている・・・でも、やっぱり聴きたい。
アンセルメのSIBELIUSとか、BACHとか、なんとか再聴したいですね。いつか出会えるか。
投稿: 林 侘助。 | 2006年3月28日 (火) 20時59分
7,8番もありましたか。キングのクリーム色ジャケットの2枚組シリーズですね。
アンセルメのベートーヴェンは出来不出来の落差も大きいのですが、軽妙さと力強さのバランスがうまく取れている2,6番などは楽しめます。このセットは近所のブックオフで入手しました。
投稿: 山本晴望 | 2006年3月29日 (水) 07時45分