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2006年3月 7日 (火)

チェコフィルのグラン・パルティータ

花粉症のためだろうか、一日中頭が重い。今日聴いた音楽もモーツァルト。
パソコン通信時代からのお付き合いのゆらむぼさんのBBSで、日本コロンビアからスプラフォン原盤のCDが沢山出ていたことを知った。

P3070139 この中で目に止まったのがチェコフィル木管セクションによる「グランパルティータ」のCD。世界初CD化だという。私は高校の頃にFMから流れていたこの演奏で、曲そのものを知った。
今聴くと、チェコフィルの一糸乱れぬ鉄壁のアンサンブルが印象的。もう少し遊びがあっても良いと思うほど禁欲的で厳しい演奏だ。

この演奏が録音された1969年といえば、チェコフィルの常任指揮者だったカレル・アンチェルが「プラハの春」とよばれるソ連軍のチェコへの軍事介入に抗議してカナダに亡命した翌年のことだ。今思えばチェコフィルにとっては大変な時期だった。

父とも思える名指揮者を失ったチェコフィルが、指揮者なしで演奏するモーツァルト。
第3楽章のアダージョには美しさの中に深い悲しみが、そして続くメヌエットには泣き笑いの表情が感じられると思うのは考えすぎだろうか。

私の持っているLPには今回のCD化からは外れたが、2本のフルートと5本のトランペット、ティンパニのためのディベルティメントK.188という珍しい編成の曲も余白に入っている。
モーツァルトとしては霊感に乏しい変な曲だ。チェコフィルの優れた演奏でも奇跡が起きるわけでもなく、聴いていて退屈してしまった。

P3070137 もう一枚、ヨッフム指揮のバイエルン放送響のメンバーによる同じ曲を聴いてみた。聴いたのはヘリオドールから出ていた国内廉価盤LP。
こちらはゆったりとした暖かくも愉悦感に満ちたモーツァルト。

平和が日常の中にあるモーツァルト。

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コメント

私も早速、CDを注文しました。到着が楽しみです。チェコ・フィルというと燻し銀の弦のイメージがありますが、木管群も味わい深いのですね。

投稿: ゆらむぼ | 2006年3月 8日 (水) 02時34分

ゆらむぼさん、コメントありがとうございます。

アンチェル時代のチェコフィルの木管セクションとホルンは、名人がぞろぞろいて完璧なアンサンブルが聴き物です。それでいて冷たさが感じられないのが素晴らしいと思います。

投稿: 山本晴望 | 2006年3月 8日 (水) 07時41分

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