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2006年3月 8日 (水)

マリオ・ロッシの「調和の幻想」

イタリアの指揮者マリオ・ロッシの名は、今では忘れられた存在かもしれない。
Vanguardレーベルに残した録音のうち、ハイドンの「ネルソンミサ」や「シェエラザード」などは、知的な解釈の中にオケを充分に歌わせた聴き応えのある演奏だった。

P3080143 今日聴いた「調和の幻想」作品3はロッシの代表的な録音だと思う。オケはウィーン国立歌劇場室内管弦楽団、ヴァイオリンソロはヤン・トマソウやボスコフスキーといった面々が弾いている。キングレコードから1977年に出た「バロック名曲シリーズ1300」中の全集LP2枚組。

今日はこの全曲録音の中から第7番から9番までの3曲を聴いてみた。
今では聴かれなくなった比較的大きな編成のヴァイヴァルディ。聴いてみて古臭く感じないのは、情に流されずきっちりとした造形の中に適度な歌心があるからだろう。
いくぶん単調な第7番に比べて、8,9番が素晴らしい。
トマソウとボスコフスキーの二人のヴァイオリンはロマンティックな対話を聴かせるが、ソリスティックな存在ではなく、あくまでオケの一員として慎ましく演奏しているのが好ましい。

この時期のウィーン国立歌劇場のオケとされる録音は、ウィーンフィルの母体となっている国立歌劇場オケか国民劇場のオケなのかまぎらわしいが、実はこの二つのオケから録音の度にピックアップされた混成メンバーだったというのが実体らしい。
このLPのソリストたちは、トマソウ以外はウィーンフィルのメンバーのようだ。

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コメント

このLP、昔の愛聴盤でした。まったりふくよかでジューシーなアンサンブル。最近の溌剌リズミカルな演奏も好きだけど、世代的にこういった演奏が刷り込みであります。

CD探してます。同じシリーズの「ラ・チェトラ」は格安で入手できました。この廉価盤シリーズは粒ぞろいでしたね。サーストン・ダートとか。

投稿: 林 侘助。 | 2006年3月10日 (金) 17時30分

ロッシの演奏はいささかノンキなところもありますが、この暖かさがたまらないですね。

「ラ・チェトラ」もありましたか、知りませんでした。

投稿: 山本晴望 | 2006年3月10日 (金) 23時12分

「ラ・チェトラ」はゴルシュマン指揮マカノヴィツキーのソロ・ヴァイオリンとなります。似たような方向の演奏です。

アンダのMOZARTはワタシの標準です。一番最初に買ったCDの大物全集(次がクーベリックのMAHLERか)でした。バックも少々ナニだし、特別に艶のある演奏、というわけでもないけど、着実で愛着ある演奏ですね。

投稿: 林 侘助。 | 2006年3月11日 (土) 08時59分

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