クレツキのシベリウスとベートーヴェン
今日は爽やかな良い天気となった。昨日は久しぶりにゆっくり休むことができた。休養充分で体も軽い。いよいよGWに突入、家の近くの国道414号線が伊豆方面に向かう全国から来たマイカーで混み合い始めた。
自分も気分は浮き浮きと行きたいところだが、連休中に予約しておいた下田の宿から、改装工事がこの連休に間に合わずキャンセルとして欲しい、という電話が一週間ほど前に入り愕然。もともと格安の公共の宿だったのが、今年から指定管理者導入で民間業者が運営することになったらしい。サービス向上のための民間委託のはずが、初っ端からこれでは先が思いやられる。
今日は、ポーランドの指揮者パウル・クレツキの演奏を聴く。
クレツキは、数年前に日本コロンビアから出たスプラフォン音源のベートーヴェン交響曲全集が好評で、ラフマニノフの交響曲のCDも復刻されている。再評価が始まったようだ。
今日聴いたのはTestamentがCD復刻したシベリウスの交響曲第3番。同じシベリウスの第1番とカップリングされているモノラルCDだ。1955年録音。クレツキのシベリウスは他に第2番と「エン・サガ」があり、ステレオ録音の第2番はかつて吉田秀和氏の「LP300選」の巻末リストに紹介されていた。
聴き手に媚びない豪快で男性的なシベリウス。第2楽章など、いささか大味のような気がしないでもない。クレツキのリハーサルは厳しかったそうだが、オケのアンサンブルを厳しく叩き上げたのが如実に判る演奏。聴いているうちに誰かに怒られているような気分になってきた。
定評のあるベートーヴェンも聴いてみた。チェコフィルを振ったスプラフォンの外盤LPで第1番を聴く。こちらもシベリウスと同傾向の演奏だが、正統派のベートーヴェンが見事に鳴っている。ハイドンの影響が濃い初期の交響曲とはとても思えない堂々たる演奏だ。クレツキはシベリウスに対してもベートーヴェンと同じアプローチで臨んでいたようだ。
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