スウェーデン放送響の50年
体調を整えながら日々の仕事を粛々とこなす一週間。一日ゆっくり休みたいところだが、そうもいかなくなってきた。
今日はBISから出ていた「スウェーデン放送響の50年」から初期の録音を聴く。これはオケの草創期の1928年から1979年までの放送録音を集めた5枚組LPで、シェルヘン、ストコフスキー、セルからショルティ、クーベリック、ブロムシュテットまで多彩な指揮者が振っているアルバム。
もともとこのオケはラジオの劇伴用のオケとして創設されたらしく、草創期のメンバー表をみるとメンバーは10人余りでヴァイオリン奏者がサキソフォンを兼ねていたりする。アルバムの1枚目A面も軽いダンス音楽ばかりが入っている。これが時として歌が入ったりして変化に富みめっぽう楽しい。
クラシカルな作品を演奏する時は、ストックホルムフィルやロイヤルオペラから助っ人が入ることもあり、プッチーニの「トゥーランドットからのグラン・ファンタジア」などの珍曲を録音している。
50年代の録音になると、本格的なオーケストラとしての陣容が整い始める。ヒンデミット、ストコフスキーやシェルヘンらの大物が客演、にわかに演奏が充実してくるのが如実に音になっている。デニス・ブレインの吹くモーツァルトのホルン協奏曲第2番のライヴが入っているのも嬉しい。
ついでに同じBISから出ていた「ストックホルムフィル75周年記念CD」も聴いてみる。こちらはフルトヴェングラー、ワルター、トスカニーニ、クライバー、クレンペラーからカラヤン、ダニー・ケイまで、まさに20世紀の大指揮者たちがずらりと並ぶのが壮観。
沼響のHPに聴き比べコラム「新世界よりを聴く」をアップしました。
今回は名匠ペーター・マーク晩年のライヴ映像。連載97回目
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