カペルのプロコフィエフ
早朝、カカカカ・・・・という異様な音で目が覚めた。どうやらここ数年姿を見せなかった啄木鳥が裏の山に来たらしい。時計を見たらまだ5時前だ。
再び寝るには中途半端な時間なので、そのまま家の周りを散歩する。啄木鳥の音は木々の奥から聴こえてくる。歩きながら、前の晩もう少し早く寝ておけばよかった、と後悔する。年度始めの多忙な日を睡眠不足のまま迎えてしまった。
今日はアメリカのピアニスト、ウイリアム・カペルのプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を聴く。
1949年2月20日のライヴ録音で、ストコフスキー指揮のニューヨーク市響がバックを付けている。カップリングはラフマニノフの交響曲第2番で、こちらのオケはハリウッド・ボウル響。
荒馬が暴走しているかのような目まぐるしいテンポの変化に、さしものストコフスキーもたじたじの凄まじいライヴ。カペルの強靭な打鍵、気合の入れ方も尋常でない鬼気迫る演奏。あまりのテンションの高さに第1楽章が終わったところで盛大な拍手が入る。
若気の至りで突っ走ったかのような演奏だが、カペルはこの若さを永遠に刻んだまま30才の若さで飛行機事故のために逝ってしまった。
このライヴの一ヶ月前のスタジオ録音も聴く。こちらの伴奏はドラティ指揮のダラス響。
録音も良くカペルの硬質で美しい音も見事に捉えている。力強さと深い叙情が絶妙なバランスを見せている名演。
沼津交響楽団のHPに聴き比べコラム「ラフマニノフの2番を聴く」をアップしました。今回はこのカペルのプロコフィエフとカップリングされているストコフスキーのライヴ。連載12回目。
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