ミュンシュのサン・サーンス
ここ数日雨ばかりだ。午前中、愛鷹山中腹にある東海大学開発工学部へ所要で出かける。途中でかなりの激しい雨となり道路が川のようになっていた。車から降りたとたん、水溜りに足をつっこみ、ズボンがびしょ濡れとなり難儀。大学の受付に沼響の元団員の女の子がいて驚いた。
今日はシャルル・ミュンシュの指揮するサン・サーンスの交響曲第3番を聴く。聴いたのは米コロンビアから出ていた、ニューヨークフィルを振ったモノラルLPで、1949年に発売されたもの。
ミュンシュならではの豪快な演奏。モノラル録音でもあり色彩感は不足するがストレートで端正、古典的ともいえる格調の高さも感じられる名演。
ボストン響とのステレオ録音も聴いてみる。
これはRCAから1973年に再発された千円の廉価盤LPで、中学生の時に購入し当時飽きもせず毎日のように聴いていた懐かしいレコードだ。盤が荒れてしまい。CD時代の到来とともに買い換えた。このCDを購入してからもう20年近く経ってしまった。
こちらはライヴのミュンシュを聴くような、オケを豪快にドライヴした灼熱の演奏。
ボストン響はニューヨークフィルよりも暖色系で柔軟な響きが特徴。第2楽章の中ほどでコントラバスが一部音を外す箇所があるが、この部分を採り直さなかったのはひたすら前へ突き進む音楽の流れを重視したのだろう。
色彩豊かで豪壮華麗、第2楽章の後半など今聴いても興奮してしまう。第一楽章後半のヴァイオリンをきっちり合わせた繊細な歌わせ方も今日初めて気が付いた。何度聴いても飽きの来ないミュンシュ最良の時を刻んだ名演。
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