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2006年5月 4日 (木)

リパッティのシューマン

休日二日目、今日は家族を連れ富士宮まで足を伸ばし、白糸の滝近くの奇石博物館に行ってみた。山奥でもあり、マイナーな石の博物館ということでさほど混んでいないだろうと思っていたが、意外や家族連れで大変な賑わい。すぐそばに公営の温泉が出来たことが一因らしい。

学芸員の話に耳を傾け、サヌカイトで出来た鉄琴ならぬ石琴も叩いてみる。澄み切ったなかなか良い音だ。アメリカ・インディアンが使用していたというお天気石を眺めたり、ぐにゃりとしたこんにゃく石に触れたりとなかなか楽しい。様々な鉱石や化石、隕石の数々など、展示と解説も充実している。

帰りに浅間神社の祭典に寄るつもりだったが、駐車場の混雑ぶりを見てあっさり諦める。お昼がまだなので、近くにあった「富士宮焼きそば」の店に入ってみる。本業はスナック風の小さなお店だが、2時過ぎだというのに店の外まで客が並んでいる。20分ほど待った後、ミックス焼きそばを注文。黄色い太麺に天かす少々、上に目玉焼きが乗っている焼きそば。
これが有名な「富士宮焼きそばだぞ」、と子供達に言い聞かせながら食べるが、正直なところこれで600円は高い。職場近くのお店だと同じような焼きそばが400円だ。家内は沈黙したまま黙々と食べている。

P5040301帰宅後聴いたのはリパッティのシューマン。カラヤン&フィルハーモニア管がバックを付けている1948年録音で、リパッティがまだ元気な頃の録音だ。聴いたのは1964年頃に出た国内赤盤LP。毅然とした粒立ちのはっきりとした音、若々しさの中に適度なロマンティックさが漂う見事な演奏。スタイリッシュなカラヤンの伴奏も良い。

ただし他のリパッティの録音同様音が良くない。CDは改善されているのだろうか。

P5040302もうひとつ、リパッティの死の年、1950年2月22日の同曲のライヴを聴く。こちらはアンセルメ指揮のスイスロマンド管。1978年にキングレコードから出た千円の国内盤。

前日までリパッティは40度の高熱に苦しみ、この日の出演にはドクターストップがかかっていたという。結局、解熱の注射を打ち、医師の制止を振り切って出演したこの日のコンサートがリパッティの最後の協奏曲演奏となった。

旧盤と全く異なるスタイルの演奏だった。深い陰影と情熱に満ちた演奏はとても病人のものとは思えない。力強いタッチと太い音にも驚かされる。第1楽章で一箇所ミスタッチがあるだけで指の乱れも全く見られない。
旧盤よりも感覚的に遅いテンポのような感じられるが、トータルの演奏時間は1分しか違わなかった。アンセルメもリパッティに完全に同化し、旧盤のカラヤンを大きく凌ぐ伴奏を聴かせてくれる。

力強く演奏を進めながらも第3楽章の最後で僅かにテンポを落とし、そーっとルバートを掛け寂しげな表情を聴かせる部分があり、強く心を打たれた。その直後に緊張の糸が一瞬切れる部分があったように感じたのは気のせいだろうか。

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