イーヴ・ナットのベートーヴェン
雨の日が続く。今日は朝から冷える。夜にはもう不要と思いしまい込んでいたストーヴの再びの登場となった。
昨晩は校長・教頭先生たちも含めた近隣の小中学校三校のPTA本部役員合同懇親会。顔見知りも多くなかなかの盛り上がりだが、そこに大きな落とし穴があった。宴たけなわの最中、中学校のPTA役員数人がやってきて両脇に座り込み「来年は中学の本部役員お願いね」などと言うではないか。(・ロ・;
酔いも一気に吹っ飛んでしまった。そういえば同じようなシチュエーションで、酔いにまかせて思わず頷いてしまった3年前の自分を思い出した。くわばらくわばら、首を横に振りながら早々にその場から退散する。
今日はフランスのピアニスト、イーヴ・ナットのベートーヴェンのピアノソナタを聴く。
聴いたのはEMIレファレンスシリーズのCDで、いわゆる三大ソナタに「ワルトシュタイン」がカップリングされている。
知的で格調の高い端正なベートーヴェン。
人里離れた深山の湖面に広がっていく波紋のような静かな美しさに満ちた「悲愴」の第2楽章が素晴らしい。冷静さの中にも烈しい感情の発露が聴かれる「月光」も印象に残る。
かつて国内盤で出ていたLP10枚組の全集も取り出し、第15番の第一楽章を続けて聴く。
静かな歩みで始まる冒頭の穏やかな旋律のなんという暖かさ。
イーヴ・ナットの弾く美しくも純粋なピアノの響きが静かに部屋の中を流れていく至福のひとときだ。
モノラルながら、アンドレ・シャルランの名録音がナットの音を見事に捉えている。
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