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2006年5月31日 (水)

エド・デ・ワールトの巨人

P5310365久しぶりにマーラーが聴きたくなった。
取り出したのはオランダの名匠エド・デ・ワールトがミネソタ響の首席指揮者時代1989年頃の録音で、Virginから出ているCD。
デ・ワールトはロッテルダムフィルの音楽監督時代に若手の注目株として注目されたが、次第に世界の第一線から退いてしまった。現在香港フィルの首席指揮者らしいが、デ・ワールトの実力からすればとてもふさわしいポストとは言えない。

デ・ワールトのミネソタ響時代の録音はこの「巨人」しか知らないが、オケを鳴らし切る技量は見事で音響的な遠近感と広がりは充分なのに、表現に一貫性が感じられない。いろいろな試みが全て空回りに終わっているようだ。聴き手の落ち着きを乱すような刺激的な響きの録音もよくない。

P5310366デ・ワールトのマーラーにはオランダ放送フィルとの全集もあり、こちらの「巨人」は1993年録音で、ミネソタ響盤からわずか数年後の録音。
演奏はこちらの方が遥かに良い。オケの技量はミネソタ響の方が上だが、自然な音楽の流れの中で開放的で自由な気分が満ちている。名ホール、コンセルトヘボウのふくよかな響きも心地良い。

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