ボールトのワーグナー
今日も朝から雨。昨日中途半端な聴き方となってしまったボールトのシューベルトを聴き直した。
BBC響とのライヴの方だが、ぼやけた録音の印象は変わらないものの、聴いているうちに演奏の素晴らしさに録音の不備が気にならなくなってきた。これはスタジオ録音を大きく上回る名演だ。
ボールトの音楽は、作品自らの力によって聴き手に大きな感銘を与えるという自然体の音楽造り。それが第2楽章から後半にかけて、次第に大きな説得力を持ってじわりじわりと迫ってくる。とりわけ音楽が大きく開放される終楽章の熱気は尋常ではない。オケも大きく燃えている。
続いてボールトのワーグナー。EMIから出ていたワーグナー曲集第3集で、「ファウスト」序曲、歌劇「リエンチ」序曲と「パルシファル」から前奏曲と聖金曜日の音楽、二つの場面転換の音楽他が入ったCD。
オケはロンドンフィル。1974年の録音。
この中の「パルシファル」からの音楽を聴いてみる。先日クレンペラーの「タンホイザー」序曲に大きな感銘を受けたが、ボールトのワーグナーも決してクレンペラーに劣るものではない。密度の濃い充実した響きのフォルティシモと神秘的なピアニシニモ。オケを確実にコントロールしながら冷静に壮大なワーグナーの世界を築き上げている。
ついでにボールトでウォルトンの交響曲第1番の第一、ニ楽章を聴いてみた。Pye原盤の国内盤LPだが、ステレオ録音にもかかわらず録音があまりにも悪い。このふやけた響きではせっかくの名演も台無しだ。
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