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2006年7月16日 (日)

メータのローマの祭

人は引き際が肝心と言われるが、今回のワールドカップを最後に引退となった中田英寿とジダンの両者を見てなおさらの感を深くする。

自分の職場でも同様な事態が発生。突然一人消えてしまった。長い間その分野のスペシャリストとして、内外でそれなりの評価を受けていた人だけに非常に残念だ。
退くのは個人の自由だが、後始末はキチンとしていただきたいものだ。責任の有る立場にいた人だけになおさらだ。おかげで自分の仕事が倍増。今日も仕事で後始末に追われる一日となった。

今日はスカッとした音楽が聴きたくなった。
P7090484聴いたのは若き日のズービン・メータの指揮するレスピーギの「ローマの祭」。ロスアンジェルスフィルを振った65年頃の録音で、ジャケット表示がツビン・メータとなっているRCAの国内LP。カップリングは「ドン・ファン」。

一歩誤ると軽薄な音楽に陥る危険を孕んだ曲だが、メータはオケを豊麗に慣らしながら、ゆっくりじっくりと細部まで実に丁寧に仕上げている。
ブッチーナとホルンの遠近感も良く出ているし、通常の倍テンポでホルンが嚠喨と響く10年祭が実に爽快。緊張感の漂う消え入るようなピアニシモから熱狂の終曲「主顕祭」になだれ込む手腕も見事なものだ。

P7160495同じ頃のメータの演奏を聴きたくなって、デビューレコーディングとされるベートーヴェンのピアノ協奏曲「皇帝」を聴く。
ブレンデルの独奏で、VOX原盤の日本コロンビアから出ていたダイアモンド1000シリーズのLP。かつては1958年録音とされ、このLPのジャケットにはウィーン・プロムジカ管と書かれているが、最近のCDではオケはウィーン響で録音は1964年となっているようだ。本当だろうか?ウィーン響としては小編成でアンサンブルもオソマツ。録音もステレオだが響きが薄くずいぶんと乾いた音だ。

オケが非力にもかかわらず、メータはブレンデルの端正なソロに見事に同化した良い伴奏を付けている。はじめ第一楽章だけにしようかと思ったが結局全曲聴いてしまった。

ブレンデルは、この頃ベートーヴェンのピアノソナタとコンチェルト全曲の録音を行っている。この「皇帝」は後の録音のようなスケールの大きさには欠けるものの、古典的な格調の高さが感じられるまとまりの良い演奏だと思う。

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