カバリエのグラナドス、スペイン歌曲集
久しぶりに仕事もなく休日を満喫した日曜日。連日30度を軽く超える暑さだが、今年は蝉の鳴き声が例年よりも少ないような気がする。
このような暑さでは昼間は音楽を聴く気にならない。多少涼しくなった夜の9時過ぎにひっそりと聴いたのは、モンセラート・カバリエの歌うグラナドス歌曲集から「Canciones Amatorias(愛の歌曲集)」。カバリエ若き日の1965年頃の録音RCA盤。
スペイン風の民族情緒と都会的な洗練さが絶妙のバランスを聴かせるグラナドスの歌曲の数々。特にこの「カンスイヨーネス・アマトリアス」はサロン的な雰囲気の中に妖艶さも漂う名品。
若くみずみずしいカバリエの声は、後年の貫禄充分なドスの効いたカバリエとは異なる清楚な雰囲気が漂い魅力的だ。まさに夏の夜の音楽。オーケストラによる伴奏も嬉しい。伴奏はラファエル・フェラー指揮の交響楽団。
もうひとつルービンシュタインの弾くショパンの「夜想曲集」を聴く。RCAのステレオ再録で、夜想曲全集からの第一巻。
ルービンシュタイン独特の艶の有る音はそのままだが、内省的で落ち着いた大人のショパンを聴かせてくれる。絶妙にコントロールされた弱音が実に美しい。
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