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2006年9月24日 (日)

「英雄の生涯」自作自演

古くからお世話になっている「ゆらむぼさん」の掲示板でR.シュトラウスが話題になっているのを読んで久しぶりにR.シュトラウスを聴きたくなった。

P9240576R.シュトラウスといえば主要な自作の管弦楽作品の殆ど全ての自演録音があり、曲によっては2種類あるものも多い。そのような中で今日は「英雄の生涯」を聴く。
1944年6月、R.シュトラウス80歳の誕生日を記念して録音されたもの。オケはウィーンフィルで、70年代にエテルナから出ていたLP。

80歳とは思えない颯爽として豪快な演奏。指揮者としても一流だったシュトラウスだが、残された映像で見る限り、右手を単純に上下するだけのぶっきらぼうな棒だ。
しかし、この録音はウィーンフィルが本気になって食いついていくのが良くわかる凄い演奏だ。当時のコンマスはシュナイダーハンだったはず。録音もモノラルとはいえ実に鮮明。
歴史の荒波を超えてよくぞ残っていてくれたと思う。

自作自演でこれほどの演奏が残されているので、他の演奏は影が薄いようにも思えるが、実はそれほど単純ではなく、R.シュトラウスと親交のあったC.クラウスやW.メンゲルベルクも全く異なったスタイルで名演を残している。

P9240574P9240573C.クラウスの1951年録音は、自作自演と同じウィーンフィルで、ヴァイオリンソロはボスコフスキーが弾いている。作曲者よりもぐっと遅いテンポのしなやかで室内楽的な美演。
一方、「英雄の生涯」を作曲者から献呈されたメンゲルベルク。
20年代に早くもニューヨークフィルを振った録音もあるが、今日は1941年のコンセルトヘボウ管との録音を聴く。
冒頭から極めて遅いテンポ、メンゲルベルク特有のデフォルメが随所で聴かれる演奏だった。オケの技量はウィーンフィルよりも上だ。

P9240575ステレオ期になってからのウィーンフィルの演奏も聴きたくなった。R.シュトラウスの弟子筋にあたるベームの録音もあるが、今日聴いたのはショルティの77年録音。
ウィーンフィルの豊麗で美しい音が部屋中に満ち溢れる豪快な演奏。難しいことを言わなければオーケストラ音楽を聴く醍醐味を存分に堪能させてくれる演奏だ。ヴァイオリンは、ライナー・キュッヘル。

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