« ウィルブラハムのハイドン | トップページ | ニコラエーワのフランス組曲 »

2006年10月 2日 (月)

ブーランジェのフォーレ

今日はフランスの名教師ナディア・ブーランジェの演奏。

フォーレに師事しローマ大賞2位の作曲の腕前を持ちながら、生涯の大半を音楽教育に身を捧げたナディア・ブーランジェ。晩年はパリ音楽院の伴奏科教授だった。あのピュイグ=ロジェの前任者だ。
バーンスタインやマルケヴィッチ、コープランドからキース・ジャレット、ピアソラ、クインシー・ジョーンズなど、ブーランジェの教えを受けた音楽家達の顔ぶれは実に多彩だ。

Pa010579今日は師フォーレのレクイエムと、ナディア以上の作曲の才能の持ち主でありながら若くして世を去った妹、リリー・ブーランジェの作品を集めたCDを聴く。
BBC Legendsから出ているCDで、1968年10月3日、妹リリーの没後50年の演奏会ライヴ。BBC響とBBCコーラス、そしてジャネット・プライス、イアン・パートリッジ他の独唱者が加わる。

冒頭、妹リリーの「詩篇第24番」から毅然とした厳しい音楽が鳴り響く。非常に厳格な教師であったというナディアの指揮は妥協を許さない男性的なもの。
リリーの遺作となった「Pie Jesu」「詩篇第130番」に続き、プログラムの最後は父とも仰ぐフォーレのレクイエム。
実に透明で純粋な音楽。そして深い祈りに満ちた真実のレクイエムが鳴っている。

続いてリリー・ブーランジェの作品を聴く。
Pa010580聴いたのは、ナディア・ブーランジェの教えを受けた大指揮者マルケヴィッチの演奏。
曲は「Pie Jesu」「詩篇第24番」「詩篇第129番」「詩篇第130番」「Vielle Priere Bouddhique」というもの。オケはラムルー管。

EVEREST音源の録音だが、聴いたのは映画のサントラを中心に出しているフランスのレーベルMilanのCD。ポピュラー規格のCDで、中古屋の映画音楽コーナーで見つけたもの。
この「Pie Jesu」が1987年公開のフランス映画「La Passion Beatrice」のテーマ音楽として使われていた。

残響豊かなナディアの録音に比べると、残響皆無のリアルでデッドな響きにまず驚かされる。ここでも色彩豊かな中にマルケヴィッチ特有の明晰にして引き締まった音楽が鳴り響いている。作曲者への深い畏敬と共感に満ちた名演だ。

|

« ウィルブラハムのハイドン | トップページ | ニコラエーワのフランス組曲 »

音盤視聴記録」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ブーランジェのフォーレ:

« ウィルブラハムのハイドン | トップページ | ニコラエーワのフランス組曲 »