今日はPTA秋最大の行事であるバザー。昨日からの雨も上がり天気予報の降水確率10%。今年、私の関係する行事は全て雨だったが、ようやく雨男の疑いも晴れそうだ。
早朝6時30分集合、校舎の中庭にテントを張り、フライドポテト、フランクフルト、磯べ餅などの売店の準備に取り掛かる。巨大な大鍋2つを用意し、フライドポテト用の一つにはサラダ油を2斗、もうひとつはフランフルトソーセージのボイル用のため水を入れ火を入れる。
ママさんたちは値付けの終わったバザー用品を並べていく。
やがて定刻の9時となり子供や父兄たちが集まり始めた。上々の客の入りだ。私は油から揚げたフライドポテトを巨大なザルに入れ、上下に振りながら塩を振る。こぼさずに均一に塩を振るのは難しいが3年目ともなればコツは飲み込めている。
ところが嬉々としてザルを振っていた10時を回ったころから急に雲行きが怪しくなってきた。なんと学校の上空のみに真っ黒な雲がむくむくと湧いている。やがてポツポツと降り始め激しい降りとなってしまった。雨が油の入った鍋に入り込み、バチバチと音を立てながら油が撥ね始めた、とても近づけない危険な状態となってきた。皆、蜘蛛の子を散らすように教室に避難する。雨は15分ほどで上がったが、その後客足が遠のき売り上げは激減。
売り上げの金額もなかなか合わず、帰宅したのは3時過ぎ。さんざんな一日だった。
ここ一週間、身近な知り合いからベートーヴェンの交響曲第7番のお勧めの演奏をよく尋ねられる。あきらかにテレビドラマ「のだめカンタービレ」の影響だ。
この場合演奏と録音状態の総合力から「クライバーが良いよ」と答えることにしているが、自分のベストとしては晩年のモントゥーがロンドン響を振ったデッカへの録音。
肩の力の抜けたエレガントさと力強さの見事な均衡。対向配置採用によるヴァイオリンの掛け合いも美しい見事な演奏だ。
今日聴いたのはもうひとつのお気に入り、フリッツ・ライナーの演奏。手兵シカゴ響を振った演奏で1955年のステレオ録音。マイクセッティングのためかこの曲で活躍するティンパニの音が遠いのが難点だが、筋肉質の無駄のない響きと豪快に突き進む推進力に満ちた強靭な意志の力を感じさせる名演だ。
聴いているうちにコントラバスが向かって左手から聴こえてくるのに気がついた。対向配置でもないようだ。
こうなると気になってしまう。VAIから出ているライナーのビデオ映像を探し出し確かめてみた。シカゴ響を振った演奏会録音で曲は同じベートーヴェンの交響曲第7番。1954年の記録。
眼光鋭い鷹のような風貌、ライナーの指揮は左手をほとんどダランと下げたままで、右手を上下させるだけの簡潔なもの。太く長い指揮棒が印象的だ。音楽の重要な部分はほとんど眼で指揮している。
気になるオケの配置はなんと対向配置。二群のヴァイオリンの掛け合いをテレビカメラは見事に捉えている。チェロの首席はシュタルケル、ホルン首席はフィリップ・ファーカス、
そしてトランペットには名手ハーセスの姿も見える。ホルンのみ倍管4本。
一糸乱れぬオケががっしりとしたベートーヴェンの世界を構築していく素晴らしい演奏だ。
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