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2006年11月 4日 (土)

朝比奈隆、2つの運命

休日二日目。天気も良くどこかへ出かけたいところだが、昨晩からまた腹の調子が悪い。
これは医者に診てもらった方が良さそうだ。
場合によっては夕方から出勤し打ち合わせの可能性もあったのだが、幸いにして7日に延期となった。

今日は朝比奈隆の運命を聴く。聴いたのは朝比奈隆の初期の2つの「運命」。1972年と1973年の学研への録音。

Pb030630 1972年録音は、朝比奈隆のベートーヴェン初録音となったもの。学研から出ていた中学生向けの雑誌「ミュージックエコー」の付録EP盤。かなり詰め込み気味で録音レベルが低く、ジャケットにもボリュームを上げて聴くように書かれている。第1楽章のリピートは省略されている。1972年1月16,17日、箕面市民会館での録音。

後の朝比奈隆の数多くの演奏と基本的なアプローチは変わらない。骨太で豪快、第1楽章と第3楽章はかなり遅いテンポで進行、第4楽章に演奏の頂点を設定し、第3楽章後半からのティンパニの強打が凄まじい。多少荒っぽいがライヴのような雰囲気が独特の魅力。

Pb030629 再録音も学研への録音。初の交響曲全集となった録音で、1973年7月、8月、大阪厚生年金ホールでの録音。CDの初期に全集の形で出たが今日聴いたのは一般家庭用に学研が頒布したシングル盤のシリーズから。

こちらも詰め込み音盤で、シングル盤1枚に収めるために第1楽章のリピートはカットされている。オリジナルではリピートも演奏されていたようだ。

第1、3楽章のテンポの遅さとフィナーレのティンパニの強打はそのままだが、演奏の輪郭をキチンと整えた印象。旧盤に聴かれた八方破れ的な面白さは薄れ、その分オケの非力さが目立ってしまった。

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