ミトロプーロスのプロコフィエフ
早朝7時30分頃、突然の突風が家の周囲を襲った。それまで雨が断続的に降っていたのが、突然夜のように周囲が真っ暗になり猛烈な風とともに激しく雹が降ってきた。
慌てて部屋の窓を閉めているうちに豪雨となってきた。庭先の柿の木から葉が物凄い勢いで天に舞い柿の木が丸裸になっている。いままで経験したこともない突風だ。
そのうち家を出たばかりの中学生の娘が、友達と一緒に玄関先に飛び込んできた。全身ずぶ濡れだ。豪雨は15分ばかり続いただろうか、娘達を車で学校に送り届けたとたんにあたり一面良い天気となった。列島各地で同じような現象が起き、北海道では竜巻が発生し大きな被害が出てしまった。
このたび私の尊敬する音楽学者、金子建志先生をお迎えして講座をお願いすることになり、本日はその打ち合わせの日。夜の7時に大学の教授会を終えて沼津に到着する先生を駅まで出迎える。
到着するやいなや細かな打ち合わせに入る。今回はモーツァルトを主題とした3回シリーズで、第1回は「フィガロ」と「ドンジョバンニ」を取り上げるため、こちらの用意した多くの映像ソフトと先生自身が持参されたソフトをいろいろと再生するが、どうもDVDの操作がうまくいかない。自分のプレーヤーならば馴れているのだが、先生を前に悪戦苦闘となってしまった。
なんとか目処が立ったころには9時を過ぎていた。その後先生を三島駅まで車で送りながら車中で楽しいアマオケ談義。
先生をホームに見送った後、さて職場に戻ろうと車のエンジンをかけると、誰か車の外に立っている。はて?車内から見上げるとなんとうちのオケの運営委員長だった、不思議な偶然もあるものだ。
帰宅は遅くなってしまったが、家で聴いたのはすぐ真近にあったミトロプーロスのディスク。
URANIAから出ているCDで、ニューヨークフィルとの「海」「ペトルーシュカ」、そしてミネアポリス響を振ったプロコフィエフの交響曲第一番。
ライヴでもなさそうだが、全て音は劣悪。低音がボーンボンとした音でドビュッシーなど悲惨な音だ。中では一番録音年の古い1940年録音のプロコフィエフが比較的まともな音。
全編狂気に満ちた異様な演奏だ。ただし第4楽章は後半が切れてしまっている。
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コメント
金子先生の講義ですか。絶対に内容豊富な素晴らしいものになりそうですね。
私は在京時代から何度か金子先生の指揮でマーラーやブルックナーを演奏しております。お人柄も素晴らしく、知識や情熱も非常に深く、本当に魅力的な方ですよね。来年1月には京都のオケのトラで、マーラー交響詩「巨人」ハンブルク稿を金子先生の指揮で演奏しますので、本当に楽しみです。
沼響さんも、是非ブルックナーで金子先生をお呼びになっては如何でしょう。先生のブルックナーはスケール雄大で掛け値なしに素晴らしいですよ。
投稿: 高橋広 | 2006年11月11日 (土) 21時52分
高橋広さん、いつもありがとうございます。
金子先生はNHKFMクラシックアワーの解説をされていた時からの大ファンでした。
この度ちょっとした縁で講義をお願いすることになり、思いがけずいろいろとお話する機会に恵まれました。
ほんとうにきさくな方で、音楽に対する深い情熱と愛情が感じられて素晴らしい方ですね。
今月中にまた何回かお会いする予定があるので、今から楽しみにしています。
投稿: 山本晴望 | 2006年11月11日 (土) 22時30分