ギレリス、ザルツブルク・ライヴとメッセージ・フロムG
先月からしばらく休日出勤が続いたので本日代休。通学する娘達や出勤する家内を布団の中から横目に見ながら久しぶりに寝坊する。
今年は野菜が暴落しているのでさほど喜ばれるとは思わないが、畑で採れた大根やキャベツなどをダンボールに詰め、日頃お世話になっている知人、親戚などに配って回り午前中を過ごす。
裾野市の山奥の親戚を尋ねたら、裏庭にドラムカンを2つ連結したような大きなワナが仕掛けられていた。大叔母に何事かと尋ねたらクマのワナだと聞き仰天。10日ほど前に裏庭で体長160センチほどのツキノワグマに遭遇したとのこと。
そういえばワナにハチミツと柿が仕掛けられている。そばに比較的新しいクマの糞もあった。恐ろしくなって早々に退散。
今日聴いたのは、ロシアのピアニストギレリスの1970年ザルツブルクライヴ。ドイツ.グラモフォンのLPで、ギレリスのD.Gデビュー録音。
曲は全てモーツァルトでソナタの3,8番に「パイジェロの主題いよる変奏曲」「幻想曲ニ短調K.397」というもの。強靭なタッチで売り出したギレリスだが、ここでのモーツァルトはしなやかで奥の深い演奏を聴かせてくれる。深く沈潜していく「幻想曲」が特に印象に残る。
同じ「幻想曲」を他のピアニストで聴きたくなった。取り出したのはグルダの1978年ウィーンでのライヴ。MPSから出ていた6枚組LP「メッセージ・フロム・グルダ」から10月13日のコンサートのプログラム全てを収録した第2巻2枚組を聴く。グルダの自作とモーツァルト、ドビュッシーの作品が演奏されている。
グルダのトーク、そして自作のブルースに続いてモーツァルトの「幻想曲」が切れ目なしに演奏される。グルダとモーツァルトの作品の間になんら違和感を感じさせないのが凄いと思う。深く静かなギレリスに対してダイナミックさを感じさせる演奏。前半と後半の対比も素晴らしい。そのままドビュッシーの前奏曲集からの4曲とグルダ自作の「アリア」も続けて聴いてしまった。
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