ラインスドルフのブルックナー
今日は、今年の事業の進行状況の確認と来年度予算の精査のために出勤。
職場の近くにある老舗のパン屋が今年一杯でお店を閉めることになってしまった。午前中にはほとんど売リ切れてしまうほどの人気店だったのだが、後継者がいないという理由からのようだ。
その話を聞いてから、ここ数日毎日お昼はこの店のパンを買っている。
今日も職場に行く途中に寄ったのだが、シャッターが降りていた。ここでもまた長く伝承されていた職人技が消えていく。ボリュームたっぷりのカツサンドは絶品だったのだが。
今日はラインスドルフのブルックナーを聴いた。
中学の頃に聴いたRCAの廉価盤、グランプリシリーズで出ていたラインスドルフ&ボストン響の「ロマンティック」が,自分とブルックナーとの出会いだった。
初めて聴いた時は、曲も演奏もどこが良いのかさっぱりわからなかった。
その後数多くのブルックナー演奏に接した今、あらためて聴いてみると、明晰で自然体、均整の取れた実に良い演奏だと思う。余計な事をしてないのが良かったようだ。特に淡々とした第2楽章がしみじみと聴かせる。
タワーレコードからCDが出て入手しやすくなったが、このCDは音が悪い。マスターテープが劣化していたのだろうか。1966年録音。
ラインスドルフのブルックナーでは、ライヴの海賊盤もいくつか出ている。いずれもCD-Rの怪しげなものだが、
そのうちフランクフルト放送響との第9番とシカゴ響との第3番を聴いてみた。
まず1972年の第9番。オケはバランス良く鳴っているが、大きく揺れるテンポが人工的で感心しない。スケールが小さく箱庭的になってしまった。
続いてシカゴ響との第3番の第1楽章だけ聴いた。こちらはラインスドルフ晩年の1983年12月8日のライヴ。弦楽器の刻みに乗って出てくるトランペットソロを聴いて、第一稿を使っているのに気がついた。第一稿のインバルによる世界初録音が1982年なので、1983年というデータが正しいとすると、かなり早い時期の録音だ。ラインスドルフのブルックナーへのこだわりが感じられる。演奏も良い。
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