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2007年2月10日 (土)

ゴルシュマン、3つのジムノペディ

今日も良い天気、箱根大涌谷の「黒たまご」が食べたくなり、家族を引き連れ箱根に向かう。
例年この時期の箱根は寒風吹きすさび路面も凍結状態なのだが、今年は暖冬、湖尻付近の路肩に僅かな残雪は見えるが全く4月の陽気だ。
P2100762 P2100760 車を走らせること40分で目指す大涌谷に到着。3連休とはいえさほど混雑していない。車から降り、歩くこと10分ほどで展望台付近へ到着。多数の中国人旅行客が売店の前に群がって「黒たまご」を食べている。

P21007591袋6個入りで500円。 我々もさっそく2袋購入する。茹でたてでまだ熱い。硫黄の温泉で茹でているために硫化鉄が表面に付着し、独特の黒い卵になっている。中身は普通の茹で卵だが、この場所で食べると実にうまい。
2個ずつ食べて芦ノ湖を一周し帰宅。正味3時間ほどの小ドライヴだ。

P2100766 今日はゴルシュマンの「フランス・モダン音楽曲集」を聴いた。米キャピトルのモノラルLPで、オネゲルの「夏の牧歌」、ラヴェルの「クープランの墓」、ミヨーの「屋根の上の牡牛」、サティの「3つのジムノペディ」というもの。オケはコンサートアーツ管。このLPの発売時点では、オネゲルとミヨーは存命中だった。
「ジムノペディ」がドビュッシーの編曲した2曲に加えて、第2番をR.ジョーンズの編曲で加えているのが珍しい。

いささか情に流され、ムード音楽のようになっている気配はあるものの、モダンで洒落た雰囲気が漂う素敵な演奏だ。オケのソロもうまい。ジャージーでパリッと小粋なミヨーの雰囲気など同時代の音楽家の強みだろうか。
ゴルシュマンは晩年に米ヴァンガードに通俗名曲の多くを録音しているが、モノラル期のアメリカ時代が一番良かったように思う。

ジョーンズ編の「ジムノペディ第2番」はドビュッシーの編曲を意識したもので、ドビュッシーがオーボエに吹かせていたメロディーをフルートに変えている。両端のドビュッシー編と比べてもさほど違和感はない。

P2100767 もうひとつの「ジムノペディ第2番」のオケ編、ローラン・マニュエルの編曲も聴いてみた。こちらはランチベリー指揮のコヴェントガーデンのオケによるEMIへの録音で、ランチベリー編の3曲の「グノシェンヌ」をも加えた「モノトーンズ」というアルバム。

ラヴェルの直弟子だったマニュエルの編曲は、鉄琴までも加えた暖色系のアレンジ、メロディはクラリネットソロで始まる。凝った編曲だがドビュッシーのシンプルでいくぶん冷めた2曲とは水と油だ。

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