ジャニスのラフマニノフ
曇りのち雨、低気圧の通過に伴い夕方から風雨強し。今日はPTAの新旧役員顔合わせの日。仕事を終え横殴りの雨の中を学校へ車を飛ばす。
会議室には70名ほどの各地区代表が集まり熱気ムンムン状態。新旧本部役員の自己紹介を済ませさっさと議事を進行。終了後別室で本部役員のみの今後の打ち合わせをおこなう。
結局欠員1名のまま来年度へ向けての船出となった。だが自分としては通常の任期よりも一年余分に役員に残りベストは尽くしたつもりだ。後事は新役員に託すことにしよう。
帰宅は11時近くになった。
今日はラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を聴いた。アメリカのバイロン・ジャニスの弾くピアノにミュンシュ&ボストン響が伴奏を付けている国内盤CD。RCAへの1957年録音。
ジャニスは後にマーキュリーに再録音を行っている。ラフマニノフを得意としていて、第1番、2番の録音もあったはずだ。
冒頭から異様な速さに驚かされるた。アシュケナージが18分台、ワイセンベルクが17分台で演奏している第一楽章を14分38秒で飛ばしている。
聴き始めは、よくわからないままスルスルと音楽が進行してしまっていたが、やがて輝かしい音と良く回る指に爽快な気分になってきた。火吹き系の熱い伴奏を付けているミュンシュの伴奏も良い。
それにしても凄まじいまでの強烈な打鍵だ。これでは手を痛めて、早くに引退を余儀なくされたのも無理はない。
次にラフマニノフ自身の演奏も聴いてみた。こちらはオーマンディー指揮のフィラデルフィア管の伴奏による1939年録音。ピアニストとしても巨人だったラフマニノフの自作自演。目の前に立ちはだかるような巨大な音楽にただただ圧倒されるのみ。
ところが、これがジャニスのテンポに極めて近いのだ。第一楽章13分56秒。
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コメント
ジャニスのラフマニノフですが、ミュンシュの伴奏ともどもなかなか聴かせます。マーキュリーのほうは大人しくなってしまったような気がして売り払ってしまいました。
アメリカのピアニストは手を傷める人が多いのは気のせいでしょうか。フライシャー、グラフマンなども痛めてしまいましたね。ジャニスはホロヴィッツの弟子として有名ですが大先生は手の故障とは無縁でした。ドアに挟んでしまったのはあったけど。
投稿: サンセバスチャン | 2007年3月 6日 (火) 17時10分
サンセバスチャンさん、コメントありがとうございます。
ジャニスは一時復帰の噂も聞いたのですが、どうなったんでしょうか?
この頃の録音でプロコフィエフなども達者なテクニックで、聴き手をスカッとさせる良さはありますが。弱音部のデリカシーがもう少し欲しいような気がします。
60年代のアメリカではホロヴィッツの絶大な影響もあり、このようなスタイルが受けたのだと思います。同世代のアメリカのピアニスト達が軒並み短命に終わったのも、腕の酷使で無理がたたったのかもしれません。
投稿: 山本晴望 | 2007年3月 7日 (水) 23時34分
J カイザーの著書によればジャニスはラフマニノフの協奏曲2,3番を続けて演奏するようなプログラムを組んでいたようです。
ホロヴィッツの研ぎ澄まされた弱音、ピアノを叩き割るような最強音は誰も真似できないものですね。
ジャニスは現在も活動していると思います、確か近年の録音もあったかと。
投稿: サンセバスチャン | 2007年3月 8日 (木) 09時07分
情報ありがとうございます。
今日もいろいろとジャニスの演奏を聴いてみたのですが、なぜかセピア色に色褪せた古い写真を見るかのような、とても古い演奏を聴いているような印象を持ちました。
現在のジャニスがどのような演奏をしているのか、興味のあるところです。
投稿: 山本晴望 | 2007年3月 8日 (木) 23時18分