ミュンシュとカサドシュのダンディ
春分の日の今日も一日仕事となった。家内と娘達は東京へ買い物に出かけている。
今日はダンディの「フランス山人の歌による交響曲」。
実演で接する機会の少ない曲で、20年ほど前にサッカーニ指揮の読売響の演奏を聴いたぐらいか。録音の数は少いが、モントゥー、ミュンシュ、クリュイタンス、パレー、フルネといったフランス音楽界の巨匠たちの録音が揃っているので、充分なほど。
今日聴いたのは、カサドシュのピアノ、ミュンシュ指揮ニューヨークフィルによる米コロンビア盤LP。カップリングはフランクの交響的変奏曲で、こちらはウエルドン指揮のフィルハーモニア管。
一気に突き進むミュンシュのストレートな指揮とカサドシュの輝かしいピアノが渾然一体となった実に見事な演奏。
ミュンシュのボストン響との再録音も聴いてみた。冒頭の絶妙なテンポの揺れに乗りながら歌う詩情豊かなコールアングレ。旧盤よりもふくらみと柔らかさを加えたミュンシュの指揮が素晴らしい。だが続くアンリオ・シュヴァイツァーのピアノがオケの雄弁さに比べていかにも弱い。交響曲とはいえ実質ピアノ協奏曲のこの曲でこれは痛い。
カサドシュのステレオ再録音はオーマンディ指揮のフィラデルフィア管によるCBS盤。
オーマンディは相変わらず達者な伴奏ぶりだが、ミュンシュを聴いた後では物足りない。ミュンシュと再録音して欲しかったと思う。
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