大地讃頌
今日は娘の中学の卒業式。午前中休暇を取り、家内と式典会場の体育館へ向かう。私の母校でもあるこの中学校、かつて自分が学んだ校舎は取り壊されて今はない。
この体育館が唯一当時から残る建物だが老朽化が進み、天井の雨漏りの染み、踏み抜かれた床の修理の痕が痛々しい。今日はさらに気温が下がり、広い体育館は底冷えのする寒々しさだ。
式典は滞りなく進み、最後に卒業生全員による佐藤真の「カンタータ土の歌」から「大地讃頌」が歌われた。
目を真っ赤に泣きはらした男子生徒の指揮で歌う生徒達。あちらこちらで聞こえるすすり泣きの声。
この曲は今や卒業式の定番だそうな。ちょっとジーンと来ましたね。名曲です。
式典終了後急いで帰宅し、先週の大チョンボの最終詰めのため、そのまま職場へ直行。なんとか目途もつき今日は早めに帰宅しました。
そんなわけで今日は「大地讃頌」。
まず岩城宏之指揮のN響と東京混成合唱団による日本ビクター盤LP。1967年録音。
当初小澤征爾の指揮でレコーディングされるはずがN響事件のため両者が不仲になり、岩城宏之の指揮となったいわく付きの録音。
ところが一緒に聴いていた娘が、ちょっと違うねと言いはじめた。解説を読みなおすとこの録音は大編成オケによる初版の録音で、後に調を変えピアノ伴奏のために書き直したとの作曲者自身の解説。
なるほどと納得して、CDでもう一度聴き直し始めると娘曰く、この録音はピアノ版と調が同じ。だそうだ。???
不覚にも先ほど聴いたLPをCD化したものだと今まで思い込んでいたが、全然違っていた。合唱団は同じだが良く見るとオケは東京交響楽団。
どうやら編成を絞り込み、調をピアノ版と同一とした改訂版で岩城宏之は再録音をおこなっていたらしい。
自分の好みでは、いくぶん荒削りなところが魅力の初版。
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