マタチッチのブルックナー、交響曲第8番
年度末になり仕事の密度も上がってきた。団塊の世代の大量退職を控えて、4月の人事異動は大規模なものになりそうだ。
今日聴いたのはマタチッチ来日時のブルックナー。N響を振った交響曲第8番で1975年のNHKのライヴ収録音源からAlitusがCD化したもの。
当時FMでこの演奏の生中継を聴いて圧倒されたのをよく覚えている。
特にフィナーレ終結部で、オルガンの重低音のような重厚な響きに乗って、全ての楽章の主題が同時に鳴り響く瞬間の凄さは今でも忘れられない。
久しぶりに聴いてみると、ライヴ特有の演奏の傷が散見される中に、マタチッチならではの巨大なブルックナーが鳴っている。
だが、このCDには放送当時聴かれた熱さがあまり感じられない。リマスターでスポイルされたものがあるようだ。
1984年の最後の来日時の演奏にはCDとLDが残っている。LDで出ていた「N響マエストロシリーズ」で第4楽章のみ視てみる。
やはり映像の威力は大きい。演奏の熱気、マタチッチのオーラがN響を包み込む様子がよくわかる。終結部で、最初に遠くからマタチッチを捉え、音量が増していくにつれて次第にアップしていくカメラワークも秀逸。
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