ビバ! イベール
昨晩遅くから午前中にかけて猛烈な風雨が吹き荒れた。石川県で震度6強の大地震発生。沼津も震度2とのことだが、雨が気になって全く気がつかなかった。
今日も一日仕事。どうやら今月はゆっくり休めそうもなくなってきた。
今日はイベールを聴いた。米Newport Classicから出ている「Vive Ibert !」というアルバム。
R.C.Clark指揮によるマンハッタン室内管による演奏で、曲は「エリザベス朝」組曲、フルート協奏曲、交響組曲「パリ」、「トランペットと4本の木管、弦楽四重奏のためのカプリチオ」。
この中の「エリザベス朝」組曲がお目当てで購入したCD。
この曲は「真夏の夜の夢」の付随音楽として作曲されたもので、ギボンズ、パーセル、ブルなどのイギリスの古い時代の作曲家の作品を素材に作曲されたもの。ストラヴィンスキーの「プルチネルラ」やプーランクの「フランス」組曲と同傾向の作品。
管楽器を中心とした編成に少人数の女声合唱が加わる。アルカイックな雰囲気の中に洒落たセンスの光る名品だ。
この曲の録音は、長らくアドリアーノ指揮のスロヴァキア放送管によるマルコポーロ盤しかなかった。
マンハッタン室内管は1987年創設の新しい楽団で、メンバー表を見る限りでは室内オケとはいえ50名を越えている。各々の奏者の技術は確かだし、ソロも非常にうまい。
色彩豊かでシャープでモダーンな演奏で、聴いていて実に気持ちが良い。
もうひとつイベールで自作自演を聴いた。東芝EMIから出ていた「二つの~」シリーズ中の「二つの寄港地」2枚組LP。
一枚目の演奏はイベール指揮のパリ国立歌劇場で、「寄港地」とバレー「ジュピターの愛」とのカップリング。
そして二枚目は、マルティノン指揮のフランス国立放送管による「寄港地」、日本紀元2600年のための「祝典序曲」、イベール最後の管弦楽作品となった「架空の愛のトロピズム」というもの。
イベール自演はモノラルとはいえ録音は良い。おそらく50年代半ばの録音だと思う。おフランスの香り豊かな中にがっしりとした構成で聴かせる正統派の名演。
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