フレモーのイベール
昨日から雨が振ったり止んだりの一日。気温も下がり3月下旬の気温だという。再びストーヴの登場となった。
今日はルイ・フレモー&バーミンガム市響によるイベールの管弦楽曲集を聴いた。
EMIから出ていた70年半ばの録音で、「バッカナーレ」「ルイビルコンチェルト」「ボストニアーナ」「海の交響曲」というもの。
冒頭の「バッカナーレ」から強烈なパンチを一発食らったという印象。まさにバッカスの狂乱。フレモーの指揮はオケを豪快に鳴らし、ひた押しに押してくる迫力充分の男の音楽。
そして一昨日聴いたブリームの演奏絡みでロドリーゴの「ある貴紳の幻想曲」。デ・ラ・マーサの弾くギターにアルフテル指揮のE.ファリャ管弦楽団によるRCA盤LP。
アランフェス協奏曲の初演者として知られるデ・ラ・マーサのロドリーゴ。
こじんまりと美しく丁寧に歌い上げた演奏だった。オケの鄙びた響きがなんとも良い雰囲気を出している。トランペットの音は完全に田舎のバンドの音だ。
カップリングされた「アランフェス協奏曲」は初演者の貫禄充分。有名な第2楽章では、ギターに付けるコール・アングレソロの危うさが情けなくなるほどだが、まぁこれも味わいと思えばご愛嬌。
最後にバルトーク夫人のディッター・パーストリの弾く「ミクロコスモス」全曲から。フンガトロン原盤でキングが擬似ステレオとして出したもの。パーストリの自宅で録音されたものらしい。
段階を追って難易度が高くなるエチュードの「ミクロコスモス」。正直なところ曲集の最初の曲の大部分は単純すぎ、続けて聴くにはかなりの忍耐を要する。
パーストリのモノクロームで独特の重い音色がその印象を助長している。
聴いているうちに激しい睡魔が襲ってきた。
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