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2007年5月 7日 (月)

ケンプのバッハ・トランスクリプションズ

GW明けの月曜日、本日曇天。

P1010022 今日はC.モラーヌのセット物CD・エラート録音集成から、ビゼーやアーンなどの軽い歌曲を集めたCDを聴いた。歌詞の意味は解らぬが、美しいフランス語の発音と明るい声質で自然と楽しい気分になってくる。

続いて、ル・フォルジュネでケフェレックがアンコールで弾いたヘンデルのメヌエットが聴きたくなった。オリジナルはハープシコード組曲の中の一曲。ケフェレックが弾いたのはケンプ編曲のもので実に清楚で美しい佳品であり演奏だった。

P1010020 手持ちからは、トルコの女流イディール・ビレットの演奏から聴いた。MARCOPOLOから出ているピアノソナタやイタリア組曲といった今ではほとんど忘れられているケンプの自作を集めたアルバム。実に達者に弾いているが、この人の音は潤いに欠け、どうも好きになれない。

P1010021 もう一つは、ケンプ自身のデッカへの1956年録音。これはキングから出ていた国内盤CDで、半音階的幻想曲とフーガ、ケンプが編曲したバッハのコラールプレリュード数曲にヘンデルのメヌエット、「調子の良い鍛冶屋」、ベートーヴェンのバガテルや「エリーゼのために」を加えたもの。

P1010023 バッハのみはLP時代に千円の廉価盤LPが出ていて、飽きもせず何度も繰り返し聴いた懐かしいアルバム。
簡素な曲にこめられた音楽への深い愛情と畏敬の心。聴いていて心が洗われるような感動的な演奏の数々。

ケンプが好んで弾いたベーゼンドルファーのコクのある深い響きは、LPの方がより現実に近いようだ。

バッハを聴いていて最晩年のケンプのエピソードを思い出した。齢90を超え、訪ねて来た弟子の名も自分がピアニストであったことすら判らなくなってしまったほどに老いたケンプ。記憶は失っても老人ホームのアップライトピアノに向かって弾くバッハのコラール・プレリュードの演奏は実に感動的で聴く人の涙を誘ったという。

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