リヒター・ハーザーのディアベルリ変奏曲
天気予報では雨だっだが、概ね爽やかな良い天気。今日は家の改築に合わせて物置の中にあったガラクタの一大処分を敢行。
中学時代の古いラジオやカセットデッキ、古本、古雑誌エトセトラ。出るわ出るわ、今では処分にお金が掛かるご時世となってしまった。もっと早くに処分すべきだったと反省しきり。埃まみれとなり、喉が痛くなってきた。
本日はベートーヴェン生誕200年の年に東芝が出した、ベートーヴェン大全集から第19巻「ピアノ変奏曲集」を聴いた。演奏はリヒター・ハーザー、ヤコブ・ギンペル、オグドン、ギレリスが15曲の変奏曲を弾いているLP3枚半。
ピアノの即興演奏の名手だったベートーヴェンは、30曲以上のピアノのための変奏曲を書いている。他に「エロイカ」や室内楽の分野にもベートーヴェンの書いた変奏曲は数多い。
このアルバムに収められた有名無名の様々な変奏曲集を聴いていると、ベートーヴェンは変奏曲を作曲しながら作曲の腕を上げていったのではないかと思えてきた。
ベートーヴェンが作曲した最後のピアノ曲が「ディアベルリ変奏曲」だったのも象徴的だ。
繊細にして軽妙なオグドン、硬質で輝かしいタッチのギレリスの中で、「ディアベルリ変奏曲」を弾いているリヒター・ハーザーの演奏に最も感銘を受けた。
地味で堅牢、ひたすら誠実にベートーヴェンのピアノ曲の集大成とも言えるこの巨大な作品を弾いていく。聴いていくうちに目の前に巨大な建造物が次第に姿を現してくるような感覚すら覚えた。これは名演です。
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