ロジェストヴェンスキー自作自演
昨日の畑での張り切り過ぎの影響だろうか、今朝から両肩筋肉痛気味。
今日はロジェストヴェンスキーの珍しい自演物を聴いた。旧ソ連メロディアのLPで、レニングラードフィル室内アンサンブルを振った管弦楽曲小品集。
トゥリーナの「闘牛士の祈り」、パヌフニクの「ショパンを讃えて」、ガルッピの歌劇「中国の英雄」序曲、レベルタスの「色彩」、そしてロジェストヴェンスキーの「乾杯」という、セビリア、ポーランド、イタリア、メキシコ、ロシアの作曲家たちの、イタリアバロックから現代までの作品を集めた何だか訳のわからないカップリング。
レニングラードフィルの引き締まったアンサンブルが一番映えたのは、18世紀イタリアの作曲家ガルッピの作品。多彩で爽やな名品だ。トゥリーナはストコフスキーの幻想的な演奏と比べるとあまりに禁欲的で全く別の作品に聴こえる。
最後に置かれたロジェストヴェンスキーの「乾杯(A Toast)」は、それまでの4曲のテーマをモザイク風に構成した2分ちょっとの曲。おそらくこのアルバムのために作曲された4群に分かれたヴァイオリンとトランペット、フルートのための曲。
ところが、これが一番つまらない。何度聴いても良くわからない謎のアルバムだ。
もうひとつは、旧東独の名トランペット奏者、ギュトラーの吹くトランペットとオルガンのためのアルバム。
アルビノーニ、クレブス、レイエ、バッハ、カウフマン他のソナタやコラールプレリュードを集めた独ETERNAのLP。オルガンはFridrich KircheisがライプツィヒのCrostau教会のジルバーマンオルガンを弾いている。
ここでギュトラーは、ソナタをトランペット、コラールをコルノ・ダ・カッチャで吹き分けている。
人間の声にも似た太く暖かな音色のトランペット。歴史的銘器ジルバーマンの透明なオルガンの響きも素晴らしい。教会の広い空間に拡散していく響きを見事に捉えた録音も申し分ない。音楽を聴く喜びをストレートに伝えてくれる名アルバムだ。
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