クリュイタンスの「運命」
雨、時々曇り夜から雷雨。飲み会の翌日はなぜか目覚めるのが早い。本日5時起床、娘を駅まで送りそのまま職場へ向かう。
帰宅後「ベルリンフィル物語」(学研)に書かれている、新日本フィルのティンパニ奏者近藤高顕さんの、「運命」の聴き比べ記事を読んでいるうちにクリュイタンスの「運命」が聴きたくなった。
ベルリンフィルのフォーグラー氏に師事した氏の演奏者の立場から見た内容が非常に面白い。
特にクリュイタンスの「運命」は、フルトヴェングラー時代から80年にカラヤンと対立するまで、ベルリンフィルのティンパニストだった、テーリヒェンが叩いていると言う。
久しぶりにティンパニの音を注目しながら聴き直してみると、今まで気がつかなかった多くのことが見えてきた。
時としてコントラバス、あるいはトランペットの音に同化しながら絶妙なタイミングとバランスで入ってくるテーリヒェンのティンパニが実に素晴らしい。
近藤氏が指摘している「縦に刻む点ではなく、横に流れるライン」のテーリヒェンのティンパニ。
音楽の流れを主導しながら随所で引き締めている至芸を堪能。
第4楽章でのティンパニの音の改変と、ダダダ・ダンの付加も初めて気がついた。これはクリュイタンスのアイディアだろうか。東芝EMIの廉価盤CDで、「運命」「田園」とのカップリング。
ついでに明日聴きにいく予定の海瀬京子さん出演の緑交響楽団の演奏曲目、「田園」の予習もクリュイタンスでしておく。
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