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2007年6月 2日 (土)

渡邊一正、川畠成道、東京フィル

爽やかなる休日の朝。今日は午後から東京フィル沼津公演を聴く。当初沼津出身の大賀典雄さんを招いてのお祭り気分的なコンサートだった東京フィルの沼津公演も回を重ねるうちに定着してきた。前回は金聖響を招いての演奏会だった。

Disccontentscd1 今日は渡邊一正指揮と川畠成道のヴァイオリン。曲目は「悲劇的序曲」、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲にチャイコフスキーの交響曲第4番というもの。
著名な大家ばかりでなく、このようなフレッシュな実力派若手演奏家を招いてのコンサートも良いものだ。

先日自分も演奏したばかりの「悲劇的序曲」が冒頭にあり、これは興味深々といったところ。渡邊一正の指揮は横島先生の一心不乱没入型とは正反対のきっちり型。安全運転に終始して楽しめない。

続いて川畠成道の登場、記憶に定かではないが彼の演奏を聴いたのは2度目のはず。
甘く美しい音色でロマンティックに歌い上げるのが彼の美点と見た。これがメンデルスゾーンのような曲だとベストマッチだ。第一楽章のカデンツの個性的な節回しも印象的。アンコールはバルトークの無伴奏ヴァイオリンソナタから(たぶん)。これがピシッと張り詰めた緊張感に満ちた名演。

チャイコフスキーの交響曲第4番は、ロシア的な重量感よりも端正に進めた純音楽的な演奏。一緒に聴いていた隣席の沼響メンバーの「弦が少ないな」という指摘で初めて気がついたが、12型が珍しくないチャイコフスキーで今日は10型通常配置でコントラバス6本。

ただし厚みの不足はさほど感じない。第一楽章の中間部で少しずつテンポを上げ、大きなクライマックスを築く部分などオケが精一杯鳴りきり爽快さも感じられる。第3楽章初めの遠近感を持ったピチカートのアンサンブルも立派なものだ。

アンコールはブラームスの「ハンガリー舞曲第一番」。ブラームスで始まり、ブラームスに終わるコンサート。

終演は5時を回っていた。夕食の買い物を済ませた帰宅。職場の飲み会だという家内を町まで送り、携帯をふと見ると職場からの着信記録有り。
不吉な予感がし留守電メッセージを再生したら、やはりトラブル発生、現在対応中とのこと、急ぎ返電するも応答無し。とにかく職場に駅から直行する。

だが職場に到着したら守衛しかいない。事情を聞いてみるとたった今職員は帰ったとのこと。その後ようやく連絡が取れ、なんとか対応はできたとのこと。
とにかく明日出勤して事情を確認しよう。

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