もう家のない子のクリスマス
昨日に続き良い天気となり日中は20度近くにもなった。久しぶりの二日続けての休日でゆったりとした気分で家の片付けと下の娘と買い物。
今日はこの時期しか聴く気にならないクリスマスにちなんだ名曲を数曲。
まずはブリテンの名作「キャロルの祭典」を作曲者自演盤で聴く。1953年のコペンハーゲン少年合唱団のイギリス楽旅の際の録音で、合唱指揮はハイドンの演奏で名高いモーゲンス・ウエルディケ。手持ちは英ロンドンの10インチ盤。精度の高いアンサンブルと純な少年合唱の歌声に心洗われる演奏。
続いてフランスのマリ・クレール・アランのオルガンで、ダカンやダンドリューらのオルガンのためのノエル集。エラート原盤のRVCビクター盤でフィオーリムジカーリシリーズ中の一枚。明るいオルガンの音色に高貴なフランスの香り漂う楽しい一枚。
再び合唱曲でサン・サーンスの「クリスマス・オラトリオ」。カルブラン指揮のリヨン管その他による仏アリオン盤LP。小編成のオケとオルガンと4人の独唱者によるパストラール風の穏やかな作品。バッハとグノーの影響が強く。オケとオルガンのみの序奏には「バッハのスタイルによる舞曲」という副題が付いている。
最後に、ドビュッシーの「もう家のない子のクリスマス」。第一次世界大戦で家を失った子供たちの悲痛な叫びを題材にしたドビュッシー最晩年の作品。2分余りの曲ながら、今までの曲のお祭り気分を吹き飛ばすような強烈な印象を残す名作。
演奏は、フランス国立放送局の合唱指揮者だったポール・クローデル指揮のクローデル合唱団による「女声合唱による珠玉のフランス合唱曲集」。フォーレ、プーランク、ルーセルらの小品を集めたまさに珠玉の名演集。エラート原盤による日本コロンビアモノラルLP。
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コメント
「キャロルの祭典」1953年録音はワタシのCDでは作曲者の指揮、となっております。が、どうもLPのクレジットが正しそうですね。それとも別録音があるのだろうか?
いずれ敬虔なる名曲であります。
投稿: 林 侘助。 | 2007年12月25日 (火) 04時43分
この録音はブリテン指揮の名も併記されています。
再発の際にいつのまにかウェルディケの名前が消えてしまったようですが、ブリテンは指揮も達者だったので判断が難しいところです。
こちらのブログ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/huritama/44294180.html
にもあるように、総指揮ブリテン、指揮ウェルディケといったところが妥当かもしれません。
投稿: 山本晴望 | 2007年12月25日 (火) 22時44分
ドビュッシーの「もう家のない子のクリスマス」の収録されているポール・クローデル指揮クローデル合唱団による「女声合唱による珠玉のフランス合唱曲集」。
このLPは長い間私の愛聴盤でした。
いや、いまでも聴きたいのですが、なんとカビ、キズでひどい状態になり音が、音がひどくなってしまったのです。
レコード会社さん、是非CDで復刻してくれませんか。本当に珠玉の名演集です。涙がでそうな曲ばかり。
投稿: dufy | 2008年12月 4日 (木) 12時26分
dufyさん、コメントありがとうございます。
このレコード、私も非常に大切にしています。
曲も演奏も感動的なものばかり。
投稿: 山本晴望 | 2008年12月 5日 (金) 23時37分