若林顕「たった一人の第九」
いよいよ大きなプロジェクト始動。新聞にも出ちまったしもう後戻りはできない。本日の説明会はまずまずの内容。
今日は沼津楽友協会の12月例会、ピアニスト若林顕による「たった一人の第九」コンサート。沼津だと思っていた会場がチケットを良く見ると三島となっていた。このところこの手の勘違いが実に多い。
プログラムの中心はリスト編によるベートーヴェンの交響曲第9番。
てっきり一曲プロだと思っていたが、前プロに映画音楽があり、「ロメオとジュリエット」、「サウンド・オブ・ミュージック」やら5曲ほど並んでいる。おそらく地方公演のため主催者側が要請したのだろう。他の都市の公演では「第九」の前プロはシューマンの「幻想小曲集」なのに・・・・
美しいが平板な映画音楽に不覚にも寝入ってしまった。途中咳き込み、目覚めたところ隣の見知らぬおばさんがノド飴を差し出してくれた。感謝。
後半はリスト編による「第九」全曲。録音はいくつか聴いたことがあるが、実演に接するのは初めてだ。さすがに楽譜を見ながらの演奏だが、100人を超えるオケと独唱、合唱のための音楽をたった一人で果敢に挑戦していく。
しっかりとしたテクニックで豪快にして緻密に弾き切った一時間余。途中汗を拭きながらの熱演だった。アンコールはショパンの「夜想曲第20番」。澄みきった美しい音で実に丁寧に弾いてくれた名演。
帰宅後に家内の持っていたリスト編の「第九」の譜面を覗いてみた。家内に「これ弾けるの?」と聞いたところ「見るだけ・・・」との返事。
リストは2台のピアノのための編曲も残している。手持ちはコンティグリア兄弟によるコニサーソサエティ原盤の日本フォノグラム盤。
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