« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »

2008年2月に作成された記事

2008年2月29日 (金)

ラインベルガーのバッハ

そろそろ花粉症が始まり、目がしょぼしょぼし始めた。コンピュターシステム更新作業はますます混迷を深め先が見えてこない。オケの練習も2週連続休んでしまった。

深夜まで職場に残っていても精神的に張り詰めているため眠くない。しかも腹も減らない。連日徹夜状態の本社の精鋭を含む10名のSEたちもみるみるとやつれてきた。これは一日でも休ませないと危険な状況だ。自分も本来の仕事が棚上げ状態で、机上は未決書類がモニュメントのようになってきた。

P1010340 帰宅後チェコのオルガニスト、イルジ・ラインベルガーの弾くバッハを聴いた。スプラフォンの外盤LP。あまり時間もないので聴いたのは短いコラール・プレリュード3曲(BWV,727 614,681)。

NHKホールの杮落としで招かれたことで知られるラインベルガーの漆黒の茶器を思わせる黒光りする深遠なバッハ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月27日 (水)

ヴァンスカのシベリウス、交響曲第6番

本日快晴、気温も高くなってきた。新しいコンピューターシステムは、片肺飛行ながらなんとか離陸状態までこぎつけたが、荒天に遭遇すればたちまち失速しそうな状況だ。こんなことで先週から続く平均睡眠時間3時間は、あい変わらずで昨日2時帰宅。

週トータル睡眠時間が20時間ちょっとではさすがに頭が正常に作動しない。限界に近づいたので今日は部下に任せ23時に帰宅。音楽からも一週間遠ざかり禁断症状気味となってきた。とにかく何か聞きたい。

870 CD棚の一番身近にあったのは、シベリウス没後50年の記念の年の昨年、BISが発売したシベリウス15枚組CD.この中からヴァンスカ&ラハティ響の交響曲第6番を聴く。

冒頭の弦楽器の透明で澄み切った響きにしばし疲れを忘れる。まさに干天の慈雨。実演で感じたオケの弱体も録音では気にならない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月26日 (火)

3時帰宅

先週以来の職場のコンピュターシステムのトラブルで、頭がポケーとしてしまい。前の記事を削除してしまいました。

先週から徹夜の連続で平均睡眠時間は3時間。食事時になっても空腹感がないのが悲しい。仕事をしながらポテトチップスなんぞを齧っているからだろう。コンビニのおにぎりも食べ飽きてしまった。少し落ち着いてから今回の件を冷静に検証するとしよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月19日 (火)

フルトヴェングラー、バイロイトの第九

天気は良いが肌寒い一日、仕事はいよいよ佳境に入り気苦労多し、突然の呼び出しで朝からお偉方への説明に赴く。オフィスに無事帰還すると職場の女の子が熱を出し早退。インフルエンザでなければよいが。

P1010332 帰宅したらHMVからCDが届いていた。箱の中から出てきたのはフルトヴェングラーのバイロイト第九オルフェオ盤。

1951年の「フルトヴェングラーのバイロイトの第九」といえば、もはや神格化された演奏。EMIから出ている録音は長い間「第九」最高の名盤として君臨している。

ところが、昨年日本フルトヴェングラーセンターがバイエルン放送局収録音源の同日の演奏を頒布。これが細部でEMI盤と異なることが判り一般紙にも紹介されるほどの大騒ぎとなった。その後オルフェオがこの演奏をCD化し一般発売したのがこれだ。

いろいろな説が出ているようだが、EMI盤はリハーサル時の録音を元に一部ライヴ録音を取り入れたハイブリッド盤、バイエルン放送局音源のオルフェオ盤が真正の実況という説が有力らしい。

沼響HPの聴き比べコラム「第九を聴く」に絡めて、そのうちEM盤Iとの細部の聴き比べをすることにしよう。

P1010331_2 もうひとつは、クレンペラーの1968年ウィーン芸術週間の歴史的なライヴ、マーラーの9番、ブルックナーの5番、ベートーヴェンその他のテスタメント盤8枚組CD。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年2月17日 (日)

ド・ペイエのクラリネット

今日は貴重な休日だが、お昼前から親戚の法事。100年ほど前に分かれた家なので、親戚付き合いは絶えているのが普通だが、同じ町内ということもありずるずると続いている。今後も続くのだろう。

1103056159item01 お昼は国道414号沿いの「荒磯市場」。新鮮な魚介類が売りのお店で、伊豆帰りの観光客の車が数多く停まっていた。ひらめの刺身その他の豪華な昼食。ビールも入りほろ酔い気分で2時過ぎに帰宅。昼間の酒はよく廻る。いささか飽食気味。

P1010337 今日はイギリスのクラリネット奏者、ジェヴァーズ・ド・ペイエを聴いた。英オワゾリール原盤のLPで、ド・ペイエが未だロンドン響の首席奏者時代の録音。曲は、ウェーバーの二重協奏曲、フローラン・シュミットの「アンダンティーノ」、ドビュッシーの「小品」、ベンジャミンの「ラヴェルへの墓」、マルティヌーの「ソナタ」ほか、というもの。ピアノはC.プレディー。

メロウな音色と着実なテクニック、曲目も変化に富んでいて非常に楽しめた。「ジャマイカン・ルンバ」で知られるベンジャミンの曲は、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」のパロディーのような曲。この中では10分弱の小曲ながらマルティヌーのソナタの美しさが印象に残る。

P1010335 沼響のHPのブラ4聴き比べコラムに、アンセルメの演奏の感想をアップしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月16日 (土)

東芝、HDDVD撤退

本日快晴。そろそろ花粉症の季節だが、今年は飛散量が少ないのか未だ発症しないのがありがたい。本日も仕事。どうも最近曜日の感覚が狂ってきた。明日の日曜は休めそうだが親戚の法事があり気持ちとしては落ち着かない。明日夜に予定されている高校の吹奏楽部OB会の打ち合わせは欠席することにした。

東芝がHD DVDから撤退というニュースが流れている。次世代DVDはブルーレイが圧倒的に優勢だということは誰の目にも明らかなので驚くほどのニュースではないが、東芝はDVDレコーダー事業そのものから撤退するのだろうか。

Rdx1 自分のDVDレコーダー購入第一号が東芝のRDX1だった。2001年発売、HDD付きのDVDレコーダーが出始めの頃でHD容量は80GB。

購入当初は電源投入から立ち上がりまでが1分以上というパソコン並の遅さに仰天したものだが、使用してみるとハードディスク録画の便利さに完全にはまってしまった。

その後パナソニックのDIGAに買い換えたが、その操作性のあまりの悪さに愕然、次はまた東芝にしようかなと思っていたのだが次世代DVD争いの様子見の状態だった。

RDX1は今でも健在。さすがにDVDレコーダーとしては使っていないが、非常に贅沢な作りで今でもAVセレクター代わりに使用して重宝している。

ビデオも当初ソニーのベータマックスを使用していて、実はベータビデオも未だに健在。画質と操作性は明らかにVHSよりベータが上だった。最近、溜まってしまった音楽番組のエアチェックビデオの中から貴重なものをDVDにダビングしているのだが、ベータで録画したものは20年以上前のものでも画質はほとんど劣化していない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月14日 (木)

ベートーヴェンの7番、管分奏

来週から始まる職場のコンピューターシステム入れ替えの作業は常駐SEの数も増えいよいよ佳境に入る。細かな部分はまだかなり問題があり当初予定の一週間遅れの状況だ。平行して他の大仕事二つを進めなければならず、このままでは今月はまともに休みが取れそうもなくなってきた。

そんな中でも半ばヤケクソで今日の練習は参加する。練習会場の市民文化センターに着いたのは8時過ぎ。地下のリハーサル室への階段を降りているうちに、なにやら聴きなれない楽音が聞こえてきた。ドアの外で立ち止まり聞き耳を立てる。はて????  かなりの数のラッパの音だ。どうやら消防団のラッパ隊の練習のようだ。

うちのオケの練習は小ホールだった。慌てて階段を駆け上っているうちに膝を強打してしまった。ちょいと疲れているようだ。

本日は二人のトレーナーを招き弦と管に分かれての分奏。管楽器は小ホールのロビーで16人ほどが集まり車座となり今回の定演のメイン曲、ベートーヴェンの交響曲第7番第一楽章の練習中。かなり細かな練習、分奏だと休んでいる時間が少ないので密度の濃い練習が進む。

P1010334 帰宅後聴いたのはレオンハルトの弾くフローベルガーの鍵盤音楽曲集。テレフンケンの独逸盤LPでヤフオクで落としたもの。

レオンハルトはかなり以前に実演を聴いたことがあるが、演奏の素晴らしさ以上に近寄りがたい高僧のようなレオンハルトの風貌が印象に残っている。この演奏も容貌そのものの高貴さの感じられる演奏。音も素晴らしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月12日 (火)

ボロディンカルテットのショスタコーヴィチ

朝からの雨は夜になっても止まない。本日初午、家の鬼門に鎮座している稲荷社に飾る旗を昨晩取り出してあったのだが、この雨では飾ることができない。やむなく稲荷寿司を供えるだけとする。旗は二の午の日に飾ることにしよう。

P1010333 今日はボロディンカルテットのショスタコーヴィッチを聴いた。作曲者からアドバイスを受けたというボロディンカルテットが、作曲者の死後に再録音をおこなった15曲の弦楽四重奏曲集から第11番から13番までの3曲を聴いた。手持ちは二度目の全集となるビクター盤CD。

アサヒスーパードライではないが洗練されたクリアな味わい。奥深い恐怖と悲しみさえ漂う冴えた美しさの漂う名演だ。

P1010334_2 もう一枚は、先日聴いたジネット・ドワイアンの「無言歌集」の続きから、第5巻以降の曲を聴いた。この中には「紡ぎ歌」「楽しき農夫」といったポピュラーな曲が含まれる。

ここで驚いたのは第5巻第3曲の「葬送行進曲」。この旋律は、マーラーの交響曲第5番第一楽章冒頭の有名なトランペットソロの節と同じものだ。曲想そのものもマーラーの曲と完全に重なっている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月11日 (月)

プレヴィターリのラヴェルとゲディーニ

建国記念の日の休日だが本日も出勤。仕事は比較的捗り早めに帰宅。

P1010331 今日は先日お茶の水ディスクユニオンで購入したプレヴィターリの演奏から2曲を聴いた。一枚は英デッカのLPで、ゲディーニがフレスコバルディのオルガン曲を近代オーケストラ用に編曲した4つの小品。オケはローマ聖チェチーリア音楽院管。カップリングはペトラッシの「オーケストラのための協奏曲第1番」。

レスピーギの「古風な舞曲とアリア」や「鳥」と共通するコンセプトの編曲もの。かなり凝った渋いアレンジで編成はかなり大きいようだ。

P1010330 もう一つは米RCAのブルーバードシリーズのLPで、ラヴェルの「マ・メールロア」組曲。こちらはチェリビダッケ&ベルリンフィルとの古典交響曲とのカップリング。オケはロンドン響。これほど遅いテンポで耽美にねっとりと歌い上げたラヴェルも珍しい。

P1010336 沼響のHPの聴き比べコラム「ブラームスの4番を聴く」にクリュイタンスの演奏の感想をアップしました。連載43回目。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月10日 (日)

金聖響とシエナ・ウインド・オーケストラ

昨日の雨も早朝には上がり爽やかな日曜日。午後から二人の娘を引き連れ金聖響の指揮するシエナ・ウィンドオーケストラのコンサートに聴きに行った。上の娘はホルン持参。

20080210 吹奏楽は自分の学生時代から盛んだったが、今やテレビのドキュメンタリー番組も頻繁に放送されるほどになっている。

今回は市主催の「ブラスの祭典 フェスタ イン沼津」のイベントの一環としてのコンサートで、最初に地元の中高校生選抜バンドのプレコンサートがあった。曲は「オペラ座の怪人」、「アーセナル」の2曲。編成は80名ほど。指揮は地元の高校の先生。臨時編成とはいえ個々の水準は高い。シエナのメンバー数人が加わった「アーセナル」が良かった。

休憩の後、金聖響指揮のシエナ・ウィンド・オーケストラの登場。金聖響は昨年東京フィルで「展覧会の絵」その他を聴いている。生きの良いスタイリッシュな指揮ぶりが印象に残っている。

本日の曲は第一部:オリンピックファンファーレ(J.ウイリアムス)、「エル・カミール・ノアル」、「アルメニアン・ダンスパートⅡ」(リード)

第二部は今年の吹奏楽コンクールの課題曲から二曲と今年生誕100年のルロイ・アンダーソンの「タイプライター」、童謡「ハトポッポ」をモティーフとした「音楽のおもちゃ箱」。そして最後は「ローマの松」全曲というもの。

B000ewbs6y01_aa240_sclzzzzzzz_ オリンピックファンファーレはかつてイギリスの「コールドストリームガーズ」の実演に圧倒された曲だが、今日のシエナは比較的音量を押さえじっくり聴かせるタイプ。リードの2曲は同じコンビのCD同様、作曲者への熱い共感の感じられる出来。

最後のレスピーギは巧みなアレンジで、「ジャニコロの松」の色彩感、「カタコンブの松」のバスの底力、ひた押しに押してくる「アッピア街道の松」の雄大な演奏ともども弦楽器のない違和感もなく楽しめた。

最も印象に残ったのは、「ハトポッポ」をモチーフにした「音楽のおもちゃ箱」。アルメニアンダンスに始まりトゥーランドット、ドヴォルザークの交響曲第8番、ショスタコーヴィッチの交響曲第5番フィナーレ、森の歌、イン・ザ・ムード、ホルスト、エトセトラ・・・吹奏楽のオリジナルからクラシック、ジャズからポピュラーまでの名曲をかなり凝った内容で接続曲風にした、いわゆる吹奏楽版「オーケストラスイッチ」。

シエナ恒例のアンコール「星条旗よ永遠なれ」では、楽器持参の聴衆がステージ上に集まり盛大に盛り上げていた。うちの娘もホルンで参加。沼響メンバーの顔も見えました。

かなり盛り沢山なプログラムで、演奏内容によっては疲労だけが残るものになりがちな吹奏楽のコンサートだが、柔らかにブレンドされたまろやかな響きと引き締まったアンサンブルのウィンドオーケストラの魅力を堪能。やはり聴衆を幸福な気持ちにさせるプロの演奏だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 9日 (土)

ジネット・ドワイアンの無言歌

再び雨模様の週末、山間部はまた雪になりそうだ。巷は三連休だが本日出勤。仕事の余裕は全くないが精神的にはゆとりを持ちたいもの。木曜日のオケの練習には無理してでも参加している。今週はベートーヴェン交響曲第7番の第4楽章と第1楽章の一部を練習。

ベートーヴェンの他の交響曲と比べると、第7番は作曲当時のベートーヴェンの異様なまでのテンションの高さがストレートに伝わってくる曲だ。第4楽章終盤では、ベートーヴェンがめったに記さなかったfffも現れる。

P1010334 今日はフランスの女流ピアニスト、ジネット・ドワイアンの弾くメンデルスゾーンの「無言歌集」を聴いた。ウエストミンスター原盤の日本コロンビアLP。やわらかに弾かれる小品の数々。多少単調気味ではあるが、この品の良さが曲想にうまくあっていると思う。

P1010335 もうひとつはベートーヴェン弾きとして著名なケンプの弾く「テンペスト」。ケンプ2度目の全集録音。ゼルキンやバックハウスのような強靭なベートーヴェンとは異なり、ドワイアンのピアノに通ずる肩の力の抜けたそうっと鍵盤に触れるような柔らかな演奏。技巧は苦しいが何度繰り返し聴いても飽きのこない演奏だ。

ケンプの「テンペスト」はYOU TUBEで映像も見ることができる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 6日 (水)

ジュリーニ、二つのフランク

どんよりとした曇り空、本日は伊豆の国市で県内同業者トップを集めた今年度最後の会議が有り、事務局として出席。

特に問題もなく会議は進行するが会場の暖房が不調。会議途中でとうとう止まってしまい室内はシンシンとした寒さに包まれた。外はいつしか雨模様となり今にも雪に変わりそうだ。眠気を誘う午後だがとてもそれどころではない。年配者が多いお偉方たちも寒さに耐えながら審議をこなしていく。自分も咳き込みそうになるのをなんとか堪えながら事務局説明をおこなう。かなり辛い会議となってしまった。

Tirashi 帰り間際に会場のロビーで、海瀬京子さんが出演する「狩野川クラシックコンサート」のポスターを見つけた。ポスターの前で立ち止まっていたら案内をしてくれていた会場の女性職員が「地元の方でコンクールで日本一になったピアニストです」と説明してくれた。自分はただただニコニコしながらウンウンと頷きました。

P1010332 今日はジュリーニの指揮するフランクの交響曲。三つあるうちの第一回めのフィルハーモニア管との1957年録音とベルリンフィルとの1986年録音を聴いた。

エネルギッシュで強烈なカンタービレを効かせ聴き手を引っ張っていくフィルハーモニア管との演奏。手持ちは70年代のセラフィムの国内盤LP。

P1010333 ベルリンフィルとの再録は細部を磨き上げ、深く深く沈潜していく内省的な美しさで旧盤とはまた異なる魅力の名盤。両端楽章の演奏時間は3分近くも遅くなった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 5日 (火)

シュナイトのラヴェル

今日は度々来日しているドイツの指揮者ハンス=マルティン.シュナイトの演奏を聴いた。カール.リヒターの後任としてミュンヘン・バッハ合唱団の指揮者だったシュナイトの珍しいラヴェルで、P1010329 廉価盤レーベル、レーザーライトのラヴェル管弦楽曲集CDの中に紛れ込んでいた貴重な音源。

他にフロマン&ルクセンブルク放送管の「マ・メールロア」、レエル&ブタペスト響の「ダフニスとクロエ」第一組曲、J.Seersの「ラ・ヴァルス」とのカップリングとなっているがこちらはいささかB級の出来。

ここでシュナイトは歌曲集「シェエラザーデ」を指揮している。メゾソプラノはGisella Pasino。イタリアの歌手で来日もしているらしい。シュナイトの見事な指揮で再現される儚くも繊細なラヴェル。Pasinoの艶のある美しい声と正確な歌唱も実に良い。

P1010331 もうひとつ今度の定演の前プロの歌劇「オベロン」序曲をベーム指揮ザクセン歌劇場管の演奏で聴く。1939年録音、東芝EMIのLP復刻盤。

ベーム壮年期の若々しくも迫力十分の名演。フリッツ・ブッシュの薫陶を受けた直後のドレスデンのオケのアンサンブルもお見事。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 4日 (月)

ストコフスキーのシベリウス

雨も上がり良い天気となった。雪を被った富士のお山も間近に見える。中国の農薬入りギョウザの件はますます謎が深まるばかりだ。中国の食材が日本の食生活を大きく支えている現実が浮き彫りにされた。幼い頃から田畑を耕す風景を間近に見ていた自分としてはただ安ければ良いという風潮への大きな警鐘のようにも思える。

P1010330 今日はストコフスキーの指揮するシベリウスの交響曲第一番。1950年代初頭のモノラル録音で、オケの名はヒズオーケストラとなっている。契約上の覆面オケだが非常にうまい。実体はニューヨークフィルではなかろうか。手持ちは米RCAの初期LP。

作曲者とも親交があったストコフスキーの譜面に忠実な正統派の名演。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 3日 (日)

ホッターの冬の旅

昨晩からの雨は夜まで降り続いている。気温はかなり低い。「題名のない音楽会」を見ているうちに静岡県東部に大雪警報のテロップが流れた。思わず窓の外に目をやったが、東部でも温暖な地域の沼津はよほどのことがなければ雪は降らない。東京は一日雪で青梅マラソンも中止。

出かける気にもならず家の中でゴロゴロと過ごす節分の一日。昼食の野菜が切れたので裏の畑に行ったところ、手にしたキャベツと白菜は凍りつくような冷たさだった。

P1010329 このような天気にあまりにもジャストフィットした選曲だが、今日はホッターの歌う「冬の旅」を聴いた。1969年東京文化会館でのライヴでホッター4度目の録音。ピアノはハンス・ドコウピル。手持ちはCBSソニーから出ていたLP。

ホッターの暗い声に聴いているうちに陰鬱な気分になってきた。技巧の衰えを補うためにピッチをいくらか下げて歌っているためになおさらだ。よほど途中で針を上げようと思ったが、最後まで聴き通させる有無を言わさぬ説得力があるのも事実。最後に入っている拍手も心なしか虚脱したような音に聞こえる。

P1010331 続いて聴いたのはタマーシュ・ヴァーシャリの弾くショパンのバラード全4曲。聴き手に媚びる甘口のショパンとは対極にある演奏だが、ホッターの後に聴くと正直なところほっとする。聴いたのは日本グラモフォンの廉価盤LP。音も良い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 2日 (土)

ロームミュージクファンデーションの日本SP名盤復刻選集Ⅲ

仕事上の大きな山場だった今週が終わる。昨日は自分が担当の大きな会議二連戦の一大クライマックス。

一つは外部委員7名を招いた今後の組織の方向を左右する審査会。お偉いさん7名を自分ひとりが対応するはめになり心労多し。二時間余りで大きな課題を残して終了後は会場を移し業者のプレゼン審査を含んだこれまた大きな審査会。大学の教授数名その他のお偉方との対応でますます疲労蓄積。

Front_mini そんな怒涛の金曜も、夜は昨年飲んだ不思議な縁で結ばれた4人が集まったお楽しみの飲み会。一次会の割烹「はちまき」に二次会は近くのマンションにあるプライベートバーの昨年と同じコース(お店の名も妙齢の女性の名も未だに覚えられない)。楽しい一夜に仕事のストレスもその日のうちに解消。今日は職場で昨日の議事録のまとめを片付け帰宅。

P1010328 アリアCDからロームミュージックファンデーション制作の「日本SP名盤復刻選集Ⅲ」CD7枚組が届いていた。今回も紀元二千六百年奉祝交響楽団のイベール、ヴェレッシュの作品やブルメスター、モギレフスキーといった来日演奏家の国内録音などの貴重な音源の数々満載。充実した解説も嬉しい良いアルバムだ。

P1010327 沼響HPの聴き比べ「ブラームスの4番を聴く」に、ミュンシュの演奏の感想をアップしました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »