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2008年3月31日 (月)

コルトー、フリッチャイのシューマン

ここ数日花冷えの日が続く。今日は朝から雨、満開の桜も凍りついているかのようだ。波乱の平成19年度も今日で終わる。ここで退職するお世話になった上司と一緒にしんみりと昼食。

P1010353_2 今日はコルトーの弾くシューマンのピアノ協奏曲を聴いた。フリッチャイ指揮のベルリンRIAS響の伴奏による1951年ライヴというもの。

この演奏はLP時代から一部の間で有名だった演奏だが、CD時代になっていくつかのレーベルから発売され入手しやすくなった。

異様なまでに遅い冒頭からして尋常でない気配が漂う。コルトー独特の黒光りするような艶のある響きは健在だが技巧の衰えは痛々しい。

この遅いテンポは、指の回らなさから来る必然かもしれないが、テンポは揺れ続け、時として迷走気味となる中でもひたすら自分の世界に没入していくコルトーに殺気にも似た凄味も感じられる。

ここでフリッチャイは見事な伴奏をつけている。コルトーのテンポ感と合わず、乗り遅れたり飛び出したりる奏者がいるのはご愛嬌。

手持ちは伊ウラニアのCD。Replicaから出ていたLPの板起しCDだが、残響豊かで音は非常に良い。

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