バッハの「カノンの技法」
5月中旬並みの暖かな一日で新しい週は始まったが、夜風はまだまだ冷たい。
今日はフランスのオルガニスト、マリ=クレール・アランとオリヴェ・アランの弾くバッハを聴いた。エラート原盤のLPで、大バッハのカノンばかりを集めたアルバム。1977年パリでの録音。
ここで二人のアランは「ゴールドベルク変奏曲」と「音楽の捧げ物」から10曲ずつのカノン、そして「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番の第3楽章」、BWV.1073で始まる6つのカノンを弾いている。使用オルガンはノートル・ダム教会のケルン内陣オルガン。
精緻に作曲されたバッハのカノン。まるでたった今作曲されたかのように響いてくる時の流れを超えたバッハの小宇宙。明るい音色で明晰なアランの演奏は、数学の難問を解くようなバッハのカノンにふさわしい。
このアルバムには、オリヴェ・アランが1974年にストラスブールで発見した「ゴールドベルク変奏曲の低音による14のカノン」も含まれていている。最後の14番のカノンはオリヴェ・アランの解法と、新バッハ全集の校訂者クリストフ・ヴォルフによる解法の二つの演奏が録音されている。
序奏と7つのソナタと終曲「地震」から成り、最後の「地震」以外は全てレント、グラーヴェ、アダージョのゆっくりした楽章ばかりの独特な作品だ。オリジナルは管弦楽作品で後に弦楽四重奏とオラトリオにハイドン自身が編曲している。ハイドンはよほど気に入っていたのだろう。
聴いたのは、ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団によるオーストリアのプライザー盤LP。
名作かもしれないが、自分にとっては遅いテンポの楽章の連続で、何度聴いても途中で眠くなってしまう苦手な作品だ。今日も演奏の良さに感心しながらも、曲半ばであえなく爆睡。
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