「ラ・フォルジュルネ2008」
今年もGWは「ラ・フォルジュルネ」。今回のテーマはシューベルトで、購入したチケットは、クワメ・ライアン率いるボルドーアキテーヌ管と小菅優によるウェーバーとベートーヴェンのコンサート。
連休初日の5月3日は朝から雨。午後から止むと見て傘は持参しなかったが、東京に到着しても止む気配はない。2時45分の開演まで時間があるので、雨空をうらめしく見ながら東京駅前の地下道を通り、新丸ビル地下のハンバーガーショップで軽い食事の後丸ビルへ。
ここでは関連イベントとして假屋崎省吾がシューベルトの作品にインスパイアされた作品展をやっていた。2時から本人のトークとゲストを招いてのコンサートもあるという。開場前の受付では假屋崎氏本人が準備をしている。本物目の前にした娘たちはずいぶんと興奮の様子。だが作品を軽く一巡し開場を後にする。假屋崎氏がこちらを見ているのが気になったが、2時からでは小菅優のコンサートにかぶってしまうので仕方がない。
エスカレーターを下っていると拍手の音が聞こえてきた。1階フロアでもコンサートをやっているらしい。手持ちのパンフレットを見てもこの時間は何も書いていない。どうやら雨天のため、別会場の野外コンサートのイベントがこちらに移ったようだ。
2階のバルコニーからちょいと覗いてみた。演奏はオカリナとピアノの珍しいコンサート。ちょうど「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」をやっている。
これが非常に良い。オカリナの重音奏法も初めて聞いた。下に降りて演奏者名を見ると大沢聡という人。最後のチャルダーシュも素晴らしいテクニック。このような隠れた名手もいるのだ。思わぬ出会いに嬉しくなって外に出ると雨はあがっていた。
そのまま東京国際フォーラムへ急ぐ。雨のために昨年ほどの人出はないだろう。・・・と思っていたが国際フォーラムの中庭はすごい人。グラーベン広場ではJR東日本交響楽団が「未完成」を演奏していた。JR東日本の社員とその家族によるアマオケだ。速いテンポの古楽系のすっきりとした演奏だった。
隣のブースではギター、フラウト・トラベルソ、バリトンによる三重奏によるキッズプログラム。
古楽器の素朴な音色に幼い子供達が身を乗り出して聴き入っている。曲目は偶然にも先日聴いたばかりのシューベルトのメヌエットだった。
そしてホールAで、小菅優、ボルドー・アキテーヌ管によるコンサート。指揮はクワメ・ライアン、曲はウェーバーの「オイリアンテ」序曲にベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番というもの。チケットを買うのが遅れたために席は2階中ほど。真ん中とはいえ巨大なホールのためステージは遥か下方の彼方だ。ホールはほぼ満席。
最初のウェーバーでは管楽器が突出して響くのが気になった。だがライアンの抑制された棒にしだい美しくまとまってきた。初めて聞くオケだが、なめらかで美しいトーンときっちりコントロールされたアンサンブルの良いオケだ。そして小菅優のベートーヴェンもしなやかで古典的なスタイルの好演。軽くいなせなベートーヴェン。
終了後外に出るとミュージック・キヨスクでは海老彰子と裕子によるシューベルトの連弾曲の演奏の真っ最中。これを家族で屋台で買ったクレープを食べながら鑑賞。こちらも太い音色のがっしりとした大人の演奏だ。
これでもう音楽は十分満喫したので、銀座一丁目の「ヤマハ・銀座」へ。仮店舗のためかなり狭く、楽譜売り場は人出も多く、あまりの蒸し暑さに閉口。お目当ての譜面を見つけられない家内を置いて、比較的空いているピアノフロアへ娘達と避難。
その後家内の従姉妹がお店を出しているプランタン6階へ行ってみた。
いわゆる輸入雑貨のお店だが、楽しくもユニークなデザインの実用的な日用雑貨を集め、お店はなかなかの繁盛のようす。http://www.petitcoquin.net/petit/shop/index.html#ginza
3日の予定はこれにて終了。店員に少し声をかけ、家族を連れて本日の宿に向かう。
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