ワインガルトナー著「ある指揮者の提言」
5月も終わりというのに昨晩から雨、気温はさらに下がり3月並の陽気となった。本日出勤し、今年度のもうひとつの大きなプロジェクトの資料作りで一日が終わる。こちらは〆切が決められておりマズイ状況になってきた。
沼響の定演は終わってしまったのに、ベートーヴェンの交響曲第7番の聴き比べコラムはやっと始まったばかりだ。
ベートーヴェンの古い演奏を聴くのにどうしても読んでおきたい本があったのだが、絶版久しく古書でも高価な値がついていてとても購入できない。やむなく図書館を探すことにした。その本はワインガルトナー著「ある指揮者の提言」。
だが、静岡県内の図書館には所蔵がなく、栃木県立図書館から借りることにした。この点図書館の相互貸借制度はありがたい。
ベートーヴェンの9曲の交響曲への実に細かなワインガルトナーの提案の数々。今となっては時代遅れの感があるとはいえ、数々の改変が興味深い。
読んでいて面白かったのは、ワインガルトナー自身が聴いたハンス・フォン・ビューローの演奏解釈の記述が随所にあることで、今のところビューローの現存する録音がないだけに実に貴重だ。
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