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2008年6月23日 (月)

1929年、ラムルー管のフランス音楽集

ポール・パレーの後を受けて1929年から1933年までラムルー管の音楽監督だった、アルベール・ヴォルフの録音を聴いた。「フランス音楽のパノラマ」というタイトルのTIMPANIから出ていたCD4枚組。

694 内容はラモー、メユールから始まりフランク、サン・サーンスを経てシャルパンティエ、ラップラ、ラボー、シャブリエ、ドビュッシー、ラヴェル、ダンディ、ルーセル、シュミットに至るフランス音楽の一大アンソロジー。

この録音当事、ラヴェルやデユカスなど多くの作曲家が存命だった。「ラ・ヴァルス」や「魔法使いの弟子」、ドビュッシーの「夜想曲」などラムルー管が初演した曲も数多い。
いわば偉大な作曲者たちと同時代の空気を共有した演奏家たちの貴重な記録。

ラムルー管は当事も今も一流とは言えないものの、良い意味でのローカルな味わいが実に良い。ラヴェルの「スペイン狂詩曲」冒頭のさりげない下降音型に聴かれるアンニュイな雰囲気は今ではもう聴くことはできない。
オケのメンバー表にトランペットとコルネット・ア・ピストンが並んでいるのもこの時代ならではだ。

このCDケースは写真が動く仕掛け付き。

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コメント

この指揮者、ラヴェルによる自作自演とされている「ボレロ」を代振りしたという話は本当なのでしょうか。

投稿: ぶりちょふ | 2008年6月23日 (月) 21時40分

ぶりちょふさん、コメントありがとうございます。

ピアノ協奏曲ト長調が、当初ラヴェルの指揮として発売されながら実際にはフレイタス・ブランコの指揮だった。とか「クープランの墓」の一部はカサドウシュが弾いていたという話は有名で、1930年録音の「ボレロ」の自演盤も実はヴォルフが振ったという話を近頃よく聞きますが、この自演とされる「ボレロ」をヴォルフが振ったという件の出典はよくわかりません。

ですがBenjamin Ivry著の「モーリス・ラヴェル」にラヴェルの自演録音についての記事があり、ピアノ協奏曲や「クープランの墓」のトッカータはラヴェルの演奏でない、としながらも、「ボレロ」は、アルベール・ヴォルフがオケの稽古を付け、録音時はラヴェルが振ったとの記述があります。

マグリット・ロンの著書などには、ラヴェルがコンサートで「ボレロ」を振ったという記事もあり、当時ラムルー管を率いていたヴォルフが下稽古を付け、本番はラヴェルが振ったというのが真相ではないでしょうか。

なお「ボレロ」の初録音とされるコッポラの録音時にもラヴェルは立ち会っていて、ラヴェルは「そんなにテンポを速めるな!」とコッポラの上着をつかみながら叫んでいたそうです。

ヴォルフがパリ音楽院管を振った「ボレロ」も手持ちにあるので、自演盤と聴き比べてみようと思います。

投稿: 山本晴望 | 2008年6月24日 (火) 20時49分

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