川久保賜紀のバッハとエルガー
昨日梅雨明けとなり猛暑続く。今日は一日で二つのコンサートに行くことになった。
昼間は、市内のデパートのお客さまご招待の堺正章コンサートに家内と二人で行く。会場の沼津市民文化センター大ホールは中年以上のお客で満員。スパイダースとしての活動歴はともかく、バラエティ番組のタレント活動が主になっているマチャアキとしては正味90分のコンサートを歌のみでもたせるのはちょいとキツイ。トーク7割、歌3割といったところ。だが会場を沸かせるエンタティナーとしての力量は超一流だ。
同じ頃小ホールでは、静岡に本拠を置く楽器店「すみや」主催の「ピアノコンサート」が行われていた。これはコンクール形式のコンサートで、かつて自分の娘たちもお世話になった。今回も50人を超える出演者の盛況ぶり。
審査委員は、ピアニストの小形眞子、2002年チャイコフスキー国際コンクール一位なし2位のヴァイオリニスト川久保賜紀。昨年までベルリン国立歌劇場の首席チェリストだったTimothy Parkという豪華な顔ぶれ。
小形眞子さんはアンサンブルピアニストとして著名な方で、NHKの大河ドラマ「新撰組」、朝ドラマ、紅白、民放のテレビドラマの数多くのピアノを担当されている。
前日に娘のピアノの先生から、この3人による演奏が聴けるという情報を得ていたので、堺正章コンサート終了後一旦帰宅し、娘たちを連れ再び文化センターへ急ぐ。6時過ぎに会場に入ると表彰式が始まっていた。娘がお世話になった先生の門下生が上位を独占。
そしていよいよ審査委員長の小形眞子さんによるトークコンサートと審査員によるサロンコンサートが始まる。バッハの平均率第一番、サンサーンスの「白鳥」、エルガーの「愛の挨拶」の3曲をピアノソロと川久保のヴァイオリン、Timothy Parkのチェロ独奏を絡めて調性の違いを判りやすく解説していく。
「白鳥」ではピアノ独奏伴奏版ではなく連弾の譜面を使用したり、ゴトフスキーのピアノ独奏版を紹介したりといったかなり深い内容。そして最後はピアノトリオでモンティの「チャルダーシュ」。
川久保の華やかで美しい音色と名器Gaglianoを駆使したTimothy Parkの朗々たるチェロ。この聴き応えのあるコンサートが入場無料。
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