「ノモス・ガンマ」オリジナル配置世界初演?
今日は静岡ゆかりの演奏家300人のオーケストラによる一大イベント、「音楽の広場」本番。http://granship.jugem.jp/?eid=53#sequel
クセナキスの「ノモスガンマ」を、作曲者が望んだ98人の演奏者の中に聴衆を配する形態での演奏、しかも我が沼響のメンバーも少なからず参加するとあっては行かねばならぬ。
お墓の掃除と庭の草取りを午前中に済ませ、一旦職場に寄った後に13時18分沼津発静岡行きでグランシップに向かう。
会場は4,600人収容の大ホール「海」。体育館のような巨大な空間で、さすがに満席にはならなかったが、ほぼ8割の入り。
アリーナ席には、「ノモス・ガンマ」のために相撲の土俵のような大きな指揮台を中心に円形に椅子が並ぶ。
俳優の渡辺徹の司会に続き、指揮者の井上道義が人力車に乗って登場。そして客席に分散したトランペット奏者によるパヌフニクの「ファンファーレ」。トップのソロはかつて沼響に在籍していたN君ではないか。懐かしい・・・うーむ、だが、会場が広すぎて音が拡散している。
続く「ノモス・ガンマ」も、指揮台狭しと大きなパフォーマンスで動き回る指揮者と打楽器の響きのみが突出。
期待していた螺旋状に渦巻く巨大な音響空間を期待していたのだが、何だかよくわからないうちに終わってしまった。だが、この形態で聴けることは将来もまずないだろう。貴重な体験に感謝。
そしてオケは300人に拡大し、円形配置のまま「ボレロ」が始まる。要所要所にプロが配置されているとはいえ、ソロの大部分は地元のアマオケ奏者たちだ。顔見知りもチラホラ見える。大きなカーヴを描きながらの300人による壮絶なクライマックス。
後半は、本名徹次指揮の弦セレから始まり、続いてオペラアリア数曲。このあたりになると、ホールの響きにオケが馴染んできたようだ。
そして組曲「惑星」から火星と木星。これほどの大編成のオケになると実に聴き映えがする曲だ。広大な空間を満たしていく300人のオーケストラの巨大な響きと熱気に圧倒されるばかり。
途中にいくつかの事故があったとはいえ、アマチュアで僅か一月でここまで仕上げれば立派なものだ。終演は18時。会場を出ると雨が降っていた。
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