三枝成彰先生と「ラ・ボエーム」
曇りのち雨。連休最終日の今日は、今回の音楽監督三枝成彰先生を招いて沼津市民文化センター大ホールで「ラ・ボエーム」の合唱合わせ。
本番同様の設定で、オケはピットに入り、舞台上には子供たちを含んだ50人ほどの合唱と、第二幕で登場する軍楽隊役の地元高校生たちの吹奏楽部メンバーが並ぶ。
演出の大嶋尚志先生もここで初めて登場。テレビ局の取材まで入り、いよいよ華やかなオペラらしくなってきた。地下に潜ったオケピットはあい変らずの狭さだが、ホルンは舞台下手の隅なので出入りが容易なのがありがたい。
合唱が入るため2幕中心の練習となった。中橋先生の棒が一閃、トランペットのファンファーレからクリスマスのパリの華やかなカフェモミュスの第2幕が始まる。
聴いているうちに、オケの響きが先週の練習時と一変しているのには驚いた。どうもいつもと違う。オケピットの響きに皆が慣れたのかしらん、とも思ったがコンマス席を見て納得。
コンマス席には、今回ゲストコンマスをお願いしているN響第2ヴァイオリン首席の永峰高志先生が座っていた。所々でヴァイオリンの甘く美しいソロを聴かせ、中橋先生の棒を助けながらオケをリードしていく素晴らしいヴァイオリンだ。三枝先生もオケの音には感心していたという。
第2幕と3幕のはじめが終わったところで、三枝成彰先生の「ラ・ボエーム」についての一時間ほどのレクチャーが始まった。
「ラ・ボエーム」が作曲された頃は、女性が歴史上初めて自立し始めた時という時代背景。
同じ原作で作曲されたレオンカヴァッロの「ラ・ボエーム」を引き合いに出し、曲の魅力は大差ないのにプッチーニの作品が生き残ったのは何故か、ということを、プッチーニの作曲と演出テクニックの巧妙さを紹介しながら解き明かしていく。
アバド家がプッチーニを演奏しないということや、男と女の際どい話もあり、このレクチャーだけでも非常に得した気分。
今日の練習で、ほぼ曲の輪郭が出来上がった感触だ。歌手が揃った時が楽しみになってきた。
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