聴き比べコラム、「シベリウスの2番を聴く」
沼響の定演も次回で25回目となった。メンバーの入れ替わりも多く、第1回から連続して出ているメンバーは自分を含めて3人しか残っていない。
先日の「ラ・ボエーム」の出来を見ていると、沼響のレベルは着実に向上しているようだ。
今回の定演は、シベリウスの交響曲第2番。
シベリウスは自分が最も好きな作曲家で、定演の最初の団員投票には必ずシベリウスの交響曲(2番とは限らないが)を入れていた。
2番は、ここ10年ほど定演の最終候補に毎回のように残りながら次点に甘んじていた。同じく沼響がやりそうでやっていなかったベートーヴェンの第7番がようやく24回定演で取り上げられたので、消去法の結果お鉢が回ってきたということだろう。
沼響のホームページ連載中の聴き比べコラムは、ラフマニノフの2番、ブラームスの4番、ベートーヴェンの7番が未完のまま、さらに一部のデータが損傷して見れない状態になっている中で、シベリウスの連載に突入するのも無謀だが、ここまで来たらやるしかないだろう。
というわけで、シベリウスの評伝やフィンランドのことについて、いろいろと調べ始めたのだけれど、フィンランドという国についてきっちり書かれた書物が国内には少ないのには驚いた。北欧は日本人が好きな国だと思っていただけに、これは意外だ。
シベリウスについては、謹厳実直そうな晩年の風貌のインパクトが強いけれど、若い頃はボヘミアンで、かなりハチャメチャな生活を過ごしていたことが次第に判ってきて面白くなってきた。 今日聴いたのは、イギリスのサー・アレキサンダー・ギブソン指揮のシベリウス。シャンドスから出ていた管弦楽曲集から、「ポヒョラの娘」、「タピオラ」など数曲。
オケはギブソンが育て上げたスコティッシュ・ナショナル管。ギブソンはシベリウスを数多く録音していて、交響詩の多くは既に何度目かの録音。
柔らかく霞がかかったような独特の音色で聞かせるシベリウス。白夜の世界の音楽。
YouTubeは、シベリウスの自作自演録音も残る「アンダンテ フェスティーボ」。深い祈りに満ちたシベリウス創作の最終時期を飾る名作。
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