「ラ・ボエーム」いよいよ本番
集合時間の10時に会場に着くと、舞台裏では裏方さんたちが所狭しと動き回っている。
楽屋の通路にずらりと並べられた小道具の数々。いつもの定演とは違う雰囲気に自然と出演者のテンションも上昇するというものだ。
午前中の練習は合唱が加わる部分を中心に全曲からピックアップして部分的に練習。ところが各馬一斉にスタート直前といった異様な興奮状態に、今まででは考えられなかったミスやズレが続出。
さらに木管楽器の1番奏者が高熱のため突然倒れるという一大アクシデント発生!
倒れた本人は他の奏者に付き添われてそのまま病院へ直行。自然と皆の視線が集まる2番奏者は青い顔をして回りをキョロキョロ見回している。本番には悪魔が潜んでいると言うが、これはいったい???。
だが、中橋先生のいつもと変わらぬポーカーフェイスに皆に動揺は広がらない。
午後1時20分開場、開場前には既に外まで長蛇の列ができていた。いつもながらありがたいことです。1,300席弱の会場は満席となり市長や教育長さんたちの姿も見える。倒れた奏者は病院で点滴を打ち復帰し、ひとまず安心。
そして2時開演、三枝成彰先生の話に続きいよいよ第1幕が始まる。
華やかな2幕の合唱団の皆さんたちも良い動きだ。舞台を動き回る子供たちの生き生きとした屈託のない表情も楽しい。そして、3幕、4幕と曲は進む。
本番ではいくつかの事故はあったが、中橋先生の冷静な棒でつぎつぎに切り抜けていく。自分で吹いていて変な話だが美しくバランスの良い響きが会場を満たしていて、とても沼響の音とは思えないほどだ。ソリストの歌手さんたちも満員の聴衆を前に全力投球の熱唱。息を詰めて聴き入っている聴衆の様子がオケピットの中にも伝わって来る。
アマチュアでこの水準にまできたという感慨とプッチーニの純で美しい音楽に、吹いていて涙が出そうになってきた。
そしてカーテンコール。最後に出演者全員が舞台に上りお客さんに挨拶。客席の皆さんの本当に満足そうな笑顔を見ていてまたウルウルしてきた。舞台裏では裏方さんたちが地を這うようにして片付けに走り回っていた。本当にありがとうございました。皆さんのおかげです。
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