フォスターのエネスコ
3月に入り春の訪れを実感する暖かな一日。
ルーマニアの偉大なヴァイオリニスト、ジョルジュ・エネスコの作曲家としての作品を聴く。
あのド派手なルーマニア狂詩曲が、峻厳なバッハの演奏を残したエネスコとどうも結びつかない。深い精神性が感じられるエネスコの弾くヴァイオリン演奏と、作曲家としてのエネスコの作品との間には、いつも大きなギャップを感じてしまう。 今日聴いたのは、アメリカの指揮者ローレンス・フォスター指揮のモンテカルロ歌劇場のオケによるエネスコの交響曲第1番と2番。EMIのCD
フォスターはアメリカ生まれだが、両親がルーマニア人であったためか、エネスコの主要な作品のほとんどの録音をおこなっている。
確かN響に客演したときも、交響曲第1番を定演で取り上げたはずだ。(お客は入ったのだろうか?)
ラフマニノフの交響曲とほぼ同時期の作品で、いわゆる遅れて来たロマン主義、民族派に属する典型的な作品。盛大なファンファーレで始まる第2番などなかなかカッコいい。が後が続かない。聴いていて退屈してきた。
フォスターの指揮は手馴れた老練な出来で、ルーマニア人のマンデールの演奏に比べてもずっと良い。 同じフォスターのエネスコで、エラートへの録音の管弦楽組曲も聴いた。
民族的な色濃いこちらの方が素直に楽しめる。
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