デユフレーヌのフルート
今日は、モイーズとランパルに学び、ロンドン響やアカデミー室内管、イギリス室内管の首席フルート奏者だったウイルアム・ベネットが、最もエキサイティグなフルーティストだったというフェルネン・デユフレーヌの笛を聴いた。
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デユフレーヌは、モイーズとランパルのちょうど中間の世代に属し、ルーカス・グラーフ、デボスト、ラルデたちが一目置いていたフランスの偉大なフルーティストだ。
ソリストとしての名声を築くことはなく、フランス国立放送局管の首席奏者として音楽人生を送った音楽家だった。 聴いたのは、山野楽器が出していた2枚組CDで、デユフレーヌが参加していたイベール、ミヨー、フランセたちの木管合奏のための室内楽に、ジョリヴェとオネゲルのコンチェルト、マルケヴィッチ編の「音楽の捧げ物」、ドビュッシーの弟子だったアンゲルブレシュト指揮する「牧神の午後への前奏曲」その他というもの。
いかなる音域でも均一で美しい音色のフルート。ヴィヴラートは最小限、さりげないようでいて、しかも高い品格に満ちているのが驚異的。 もう一枚、クリュイタンスがフランス国立放送局管を振ったラヴェル管弦楽全集から「ダフニスとクロエ」と「スペイン狂詩曲」を聴く。
パリ音楽院管との有名な全集とは異なるもうひとつの全集。手持ちはミュージカルノートのCD.
ダフニスの夜明けからパントマイムのソロに聴かれるビロードような気品のある音色に柔軟なアーティキュレーション。ここでもデユフレーヌのフルートはためいきが出るほど素晴らしい。
YouTubeはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番第2楽章でソロを吹くデユフレーヌ。ピアノはギレリス、クリュイタンスの指揮。
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